2013年11月29日金曜日

日野市、国分寺市との可燃ゴミの共同処理について(ご報告)

雨上がりの空にかかる美しい虹。新しい枠組みで検討されている可燃ごみ処理問題の前に横たわる数々の問題を解決するための架け橋になればいいなと願います。
 12月市議会定例会の初日の本日。小金井市の最大の懸案で
ある可燃ごみの共同処理について大きな前進がありました。報告の要旨を紹介させていただきます。
 報告では本年度の小金井市の可燃ごみを受け入れていただいている多摩川衛生組合、昭島市の各施設周辺の皆様へのご理解とご協力への感謝。平成19年以降、広域支援をお願いしてきたすべての地域の皆様と、最終処分をお願いしている日の出町の皆様への感謝が冒頭に述べられています。
 そして、日野市で現在開会中の平成25年第4回市議会定例会に、可燃ごみの共同処理を進めるために必要な環境アセスメントと、処理施設の基本設計の補正予算案が提出されたことが報告され、また3市間の事務レベルでの協議内容が公表されました。以下はその内容です。

①ごみ処理施設建設経費は、3市で均等に負担。
②施設周辺環境整備経費については、国分寺市と小金井市の2市で負担。
③次期の建設場所について、新処理施設の稼働期間をおおむね30年とし、稼働後の適切な 時期に再度協議して、引き続き3市で処理する場合は、日野市以外を基本としたい。 

 以上の3点が協議されていることが本日報告されました。日野市のご決断には感謝を申し上げるわけですが、一方で私たちは、施設周辺の皆様の十分なご理解がいただけていないことも重く受け止めなければならないと考えています。そのために果たすべき責任の重さをしっかりと受け止め、市議会議員として、皆様のご理解をいただける努力を続けていきたいと考えています。

 

2013年11月28日木曜日

明日から市議会12月定例会です

視察した松阪市役所入口の電光掲示板。交代した市長の公約で設置されたものです。刻一刻と金額が減っていきます。小金井市でもやってみますか?
明日11月29日(金)より、小金井市議会平成25年第4回定例会が開催されます。会期は12月18日までの予定です。本会議冒頭の議案説明と質疑の後、一般質問は12月3日(火)から6日(金)までです。市議会の議案や、日程日割表など詳細については、小金井市公式ホームページをご参照下さい。
議案→ https://www.city.koganei.lg.jp/kakuka/gikaijimukyoku/gikaijimukyoku/info/25-3tei-gian.files/25-4teigian.pdf
日程日割表→ https://www.city.koganei.lg.jp/kakuka/gikaijimukyoku/gikaijimukyoku/info/25-2hiwarihyou.html

 鈴木しげおの一般質問は、12月3日の15時30分からの予定です。通告した質問内容は・・・
1.「共生するまち」の実現にむけて ①障がい児の移動支援の拡充を検討しないか ②障がい児の放課後の生活や実態調査はおこなわれているか ③ともに働くまちづくりに向けて 2.大災害発生時の職員体制について ①一時避難所開設時の職員の対応と初動体制について ②学校と地域の防災組織の連携の課題について
今回は以上の内容です。現状の問題と課題を明らかにし、解消に向けた取り組みを模索したいと思い、準備中です。


総務企画委員会行政視察(パート2)

 
 11月18日に先週に引き続き、総務企画委員会の行政視察で、東京都町田市:自治体ICTについて。神奈川県秦野市:公共施設更新問題について視察を行いました。

視察の足はマイクロバス。このバスに一日お世話になりました。
 町田市は、人口426,987人、面積71.64㎢。歳出決算総額1,450.4億円。交通の要衝町田駅を中心にした市街地は首都圏有数の商業拠点として成長し、大規模団地と区画整理などにより、住宅都市として発展しています。


新庁舎は1階ロビーに多くの窓口が設置され、ひとつのフロアで用事が足りるような工夫されていました。
 
庁内で使用する情報システムは、多くの場合、業務内容によって別のシステムで運用されていて、それにより部課を越えた連携の難しさが問題になります。町田市では、情報システム全体の連携の実現が運用コスト削減につながること、市役所の新庁舎への移転を控えていたこと、マイナンバー制度移行の際にはシステムの統合が求められることを総合的に勘案し、移行を決断したそうです。システム移行により、予算は2009年31.9億円から2013年には15億円に削減出来ています。削減分は新たに必要となるシステムに投資出来ているとの説明でした。今後は住基ネットへの移行が大きなポイントになるということで、小金井市でもこの問題について十分な準備が必要になるわけです。
視察を受け入れていただいたうえ、このようなお気遣い。ありがとうございます。







昼食は海老名。高速道路のサービスエリアは、今やアミューズメントパーク並みのバラエティ。

 続いて訪問したのは秦野市。人口17,145人。面積103.61㎢490.0億円。市の北部に丹沢山塊、南部に澁澤丘陵に囲まれた県内では唯一の盆地にあります。丹沢の大山は別名雨降らし山とも呼ばれ、古くは小金井でも日照りによる水不足になった時に使者を遣わせ、雨乞いをしたそうです。
窓の外には小金井からも望める丹沢山塊のスカイラインが広がります。

公共施設を減らす提案は、行政執行側からすると勇気がいる提案だった。だからこそ計画の客観性と透明性、情報の公開が重要になってくるとのお話でした
視察のテーマは公共施設の更新と再配置の先進的な取り組みについて。この問題は、小金井市でも将来大きな負担が予想され、小金井では今後40年間で970億円必要で、年平均に直しても24.3億円で、これまでの2倍必要になることがが小金井市施設白書で報告されています。
 秦野市では平成20年からこの問題に取り組み、当時の企画総務部で「公共施設再配置計画第1期基本計画」を策定。平成23年には組織を「政策部公共施設再配置推進課」に変更し、計画を推進しています。視察のテーマは公共施設の更新と再配置の先進的な取り組みについて。この問題は、小金井市でも将来大きな負担が予想され、小金井では今後40年間で970億円必要で、年平均に直しても24.3億円で、これまでの2倍必要になることがが小金井市施設白書で報告されています。

 
市役所敷地内のコンビニ。この中に観光協会が同居し、観光案内とともに特産物を置き販売しているところがミソ。施設の再配置計画の精神を象徴しています。
 秦野市では計画の一環として、すでに保健福祉センターに郵便局を併設したり市役所庁舎敷地内にコンビニエンスストアを誘致しています。さらに今後は中学校体育館と公民館を複合化する計画の実現に向けた準備を進めています。市民の利便性の低下を最小限に抑え、市民がメリットを実感出来る工夫は小金井市でも見習うべき取り組みと感じました。また市民からの反対意見に対しては、意見が地域や一部の利用者のエゴになってしまっていないかに留意し、理解を求める工夫を重ねているとのお話でした。施設白書も策定後は定期的に見直しを行い、改訂版を発行することで計画が風化することを防いでいました。これも小金井市でも参考にすべき取り組みではないでしょうか。 今回は4カ所の自治体を訪問し、様々な課題解消に向けた取り組みを学ぶことが出来ました。それぞれで行われている改革的な取り組みの目的に注目すべきと思います。小金井市でも行革推進という大方針に沿い、すべては住民福祉、市民利益の向上が目的であることを見失わずに、様々な改革を推進すべきと再認識することが出来ました。






2013年11月21日木曜日

ささえる。むずかしさ

 災害時に万が一自宅が被災した時に、自ら避難出来ない方の避難支援を目的に整備が進められている災害時要援護者支援事業ですが、小金井市全体では要援護対象者は5,000人強。東自治会地域では50人弱。このうち自治会に名簿を提供し、支援を求めた方の合計が11世帯12名です。東自治会はこの12名の方、1名に対し2名の支援者をお願いし、個別支援プランを作成しています。
 この取り組みで難しいのが、行政が持っている個人のデリケートな情報を、行政と私たち地域の自治会で共有し、個別支援プランを作ることです。個人情報保護」という怪物が一人歩きをしている昨今、この難しさのために、小金井市でも他の地域では、支援者が対象者の個別支援プランを持ち、非常時に備えるところまでは到達していません。作成した個別支援プランを自治会が保有し、非常時に備えている地域も出てきましたが、個人的には、やはり多くの支援者が、同時に多くの対象者の安否確認が出来た方がいいのかなと考えるところではあります。

 住宅地図を貼り合わせて作った地域マップ。ここには支援が必要な方のお宅と支援者のお宅がプロットされ、地域の公共施設や一時避難所となる学校、福祉避難所になる保育園、警察署や公園などの情報も書き込まれていました。このように視覚に訴えると、よりいっそう地域の姿がリアルになります。地域の現実を視覚的に共有すると地域の課題が明らかになり、出来る事、やるべき事が見えてきました。
 要援護者支援事業というと言葉も難しく、大変な事のように思ってしまいますが、肝心な事は、大災害が発生した時に、支援が必要な方々の安否確認を支援者にお願いするという、たったひとつのお願いなのです。これを個別支援プランという書類に整えておこうという事なのです。安否確認をして要援護者が無事なら、ひとまず支援者の仕事はおしまいです。しかし、地域の皆さんにこの仕組みを理解してもらうためには、繰り返し説明し理解を求める時間が必要です。本日の講習会では支援者をお願いしている皆さんとも意見交換をさせていただく事が出来ました。こうした取り組みには魔法はありません。ひたすら地域の皆さんに知恵を出していただきながら、その時出来る事をやるしかありません。
その事を改めて再認識出来た本日の講演会でした。参加された皆様、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。


2013年11月20日水曜日

まちの危機管理

 先日、近所の自主防災会の防災訓練を見学させていただきました。そこは幅が狭い突き当たりの路地。会の皆さんにとっては消防車が入りにくい場所だと感じている場所でした。特に大災害が発生した時には組織的な防災活動が期待しにくい場所ではないかという認識から、自分たちでも出来る事を考える中で実施した防災訓練でした。
この排水栓を積極的に消防用水利として活用しようと考えておこなった訓練で、マンホールの蓋の開け方から、ホース延長、そして放水までの手順を、消防署職員の指導を受けながら、繰り返し訓練していました。
 
  
使用しているのは「排水栓」。水道管本管の端末に設置された、本来は水道菅のメンテナンス用設備です。しかし構造は消火栓と全く同じもので、最近は東京都水道局との間の調整が進み、消火栓として使う事ができるようになりました。下の写真では、排水栓の蓋をあけスタンドパイプを接続しホース延長の準備中。皆さんとても真剣です。

 訓練が始まると近所の方が次々と出てこられ、訓練に参加していました。女性が多く参加されているのがとても印象的でした。本当に心強い皆さんです。「自分のまちは自分で守る」自主防災の基本ですね。
ホース延長し、排水栓から送水中です。開栓のコツを教わり筒先との連携を確認しています。何より安全第一が肝心です。
 大災害時には消防車や消防団、市役所も被災します。その時にどうするか?という事で、市内各地域の自主防災会や自治会・町会の皆さんは悩んでいますが、案ずるより産むが易し、とにかく動いてみようという姿勢に感銘を受けました。この地域では自治会のブロックごとにスタンドパイプとホースセットを配置して、災害に備えて行く方針のもとで、今後配置を進めていくそうです。配置した装備を扱える方が増えていけば素晴らしい取り組みになると感じました。「自助・共助・公助」に加えて「近助」の必要性が叫ばれていますが、まさにこれが近助の姿。皆さんの知恵を集めて様々な訓練と備えを継続していただければと思います。訓練に参加された皆様。大変お疲れ様でした。
排水栓に面したお宅にある装備の収納庫。このお宅のご主人の手作りです。本当にありがたい取り組みです

2013年11月17日日曜日

総務企画委員会行政視察(パート1)

 所属する総務企画委員会では、11月14日兵庫県神戸市、翌15日三重県松阪市への行政視察を行いました。
 市議会の行政視察では、市職員と同様の交通機関の効率的な利用ルールがあります。例えば東海道新幹線利用には「のぞみ」には乗れません。いつも移動は「ひかり」です。のぞみの利用に別に料金がかかることが理由です。ただ、利用をひかりに限定すると、他交通機関との接続がうまくいかない場合があったりして、そのたびに「効率」について考えてしまいます。別に乗車する新幹線が最新型でなくてもいいのですが、のぞみに使われている車両には窓側にコンセントがあってありがたいのですが。
途中、めずらしく富士山をのぞむことが出来ました。世界遺産が雲の上に頭を突き出しています。
昼食は車内で駅弁。新神戸→三宮と地下鉄で素早く移動して13時前に市役所着
担当者に説明を伺います。学者のような雰囲気の方で、丁寧にご説明いただきました。
  人口154万4,200人、面積552.26㎢。 神戸市の視察テーマは、神戸市が行っている産業連関表について。産業連関表とは一定の期間に、一定の地域(この場合神戸市内)で生じたすべての生産物に係る産業相互間、産業・最終消費者間の取引関係を表した一覧表で、各産業における生産物の費用構成と販路構成を表すもの。この表は5年ごとに作成され、政令指定都市では11市が作成しています産業連関表の作成は5年ごとに行い、大まかに言えば 神戸市内でどのようなものが生産され、そのものを生産するために必要な各産業の原材料の投入割合を示した係数と、経済波及効果と財政効果はどのようなものなのかを明らかにするための一覧表です。
庁舎25階から見たポートアイランド。東(左手)側が港湾、西(右手)が医療産業関連企業施設ゾーンになっています。
 阪神淡路大震災の復興とともに、ポートアイランドで新たな施策として推進している医療産業都市構想により、医療技術の最先端企業を誘致し、周辺産業を含め市内の医療水準の向上と経済の活性化に取り組んでいますが、この経済的効果も連関表によって、雇用送出数なども数字として表せるものになります。こうして市内での様々な波及効果の分析が可能になり、神戸市が推進する施策の経済的効果を評価する際の数値として活用できるわけです。他市では専門機関に調査委託をしている例が多いということですが、神戸市ではこれらの調査は統計を担当する職員が直接行っています。神戸市が行政機関として調査、分析を直接行うことで、そのノウハウも含めた積み重ねを重視しているように感じました。
神戸市役所での視察終了が15時。三宮駅発15時23分発の電車で神戸市を後にします。関西のエスカレーターは、こうして右側に立つのですね。関東方式との境目がどの辺なのか調べたら面白そう、などと思いながら移動します。
神戸から大阪を経由して三重県松阪市へ。フツーの通勤電車で約2時間。近鉄で移動です。関西はJRと私鉄のサービス競争が激しく、どの路線でも競合しているため、車内設備は充実しているように思います。当たり前ですが車内はすべてネイティブ。夕方のこの時間は帰宅する学生さんたちの大阪弁で一杯。関西にいる事を実感できました。
翌15日は松阪市役所へ。全国最年少市長(現在37歳)が2期目を努める人口16万人の自治体。入口には借金時計。刻々と金額が減っていきます。これも市長公約のひとつです。
 人口16万8千人、面積は623.7㎢。2005(平成17年)に周辺4町を合併し、現在の規模になった松阪(まつさか)市では、シンポジウムシステムについて、お話を伺いました。2009(平成21年)より就任した現市長のマニュフェストのひとつ、「市民の声吸収チーム設立」で、これが現在の「シンポジウムシステム」となったものです。市民生活に大きな影響を与える重要な政策の決定前に、住民や地域の声を直接聞く意見聴取会の開催やワークショップを行い、市民の声を政策に生かす取り組みとして行われています。行政が政策や方針の決定の前に市民と協議するということがシンポジウムシステムの大きな特徴です。初年度2009(平成21年)454件、22年度313件、23年度565件と、件数だけみても精力的な取り組みです。また、「このまちミーティング」を開催して、市内各地域に市長が出向いて直接市民と話し合う取り組みをしています。「市民の当たり前の幸せを守るため、行政は税の使い方に責任を果たす一方で、市民も自分たちが住む地域の自治や公共に対し役割と責任をもってもらいたい」という市長の意思によりこれらの取り組みが行われています。

 松阪市では、各種審議会でも答申の提出前に委員自らが準備を担当して市民との意見聴取会を開催し、決定する前の答申案を市民に示し、プレゼンテーションします。その結果、得られたものを最終的に答申に反映させる取り組みが始まったそうです。ここでは立場が違う市民同士が議論するわけで、行政が提案した施策の意見聴取に集まった市民が、行政担当者に詰め寄る光景は少なくなるかもしれません。

市役所庁舎は耐震補強工事済み。建物正面の鉄骨の補強材が印象的です。
 東日本大震災以降、市役所庁舎の耐震性が問題になり、補強か、建て替えかについて意見聴取会を実施した結果、耐震補強に決定。予算は当初市が予定していた33.3億円から、プロポーザル方式の耐震補強工事を採用した結果、約4億円で工事出来たということです。このように行政内部だけで方針を決めるのではなく、企画立案の段階から方針を市民に示し意見を求めていくという考え方と姿勢に強く心引かれました。ただ、松阪市長自らの強い意志で、市民との対話と協議に取り組んでいるため、住民から見て、議決機関である市議会や市議会議員の存在が、どのように見えているのかが気になります。また、市長と地域が作り上げた合意事項を市議会が否決する可能性もある訳で、こうした時、市議会議員と地域住民との関係はどのように変化していくのか。興味あるところです。
議会改革にも取り組んでいる松阪市。すでに議会基本条例が制定されています。
今回の視察先は、神戸、松阪とどちらも牛が特産品。行政視察では縁がありませんが。地方を訪れると、そこが地域の特産品を大切に守り、育てている事がよくわかります。松阪は山間部でのお茶の生産も盛ん。知りませんでしたが三重県はお茶の生産量が静岡県などに次いで全国3位だそうです。松阪市長自身が営業部長として自ら先頭に立ち、特産品を全国にアピールしているそうです。
 今回の視察で訪問した神戸市、松阪市ともに自治体がそれぞれの独自性を大切にしつつ、その場所特有の課題・問題に対応していたように感じました。神戸市では、阪神淡路大震災の大きな損失から立ち直る過程で、新たな取り組みとして先端医療産業を周辺の技術とともに市内に誘致し、経済効果と市民の健康・医療の向上を目指していました。松阪市では新しく就任した市長の公約により、市の施策立案に対する住民合意の新たな形を生み出していました。各種審議会が答申の提出前に審議会主催の協議会を開催し、市民と意見交換する取り組みにも学ぶものは多いと感じました。小金井市でも今後は市民協働が拡大する過程で、市民同士の対話と協調が必要になるはずで、今回視察した松阪市の一歩進んだ市民協働のあり方は大いに参考になると感じました。
帰路は松阪から名古屋へ。所要時間は1時間30分。もちろんビスタカーなどは利用しません。料金不要の急行で移動します。
帰りの新幹線までの待ち時間は約30分。名古屋の空気に触れたくて駅前広場に出てみました。西口から見た東口のタワーが圧巻。タワーの隣りでも新たなビルの建設が始まっています。元気な名古屋の象徴です。
雨上がりの東海地方を東へ。富士山は中腹だけが見えている不思議な景色。上部の冠雪が昨日より増えた?

2013年11月16日土曜日

市議会は閉会中


小金井市議会は、9月定例会が10月15日に終了し、現在は閉会中です。閉会中にも常任委員会、特別委員会や、議会基本条例策定のための協議会が開催されたり委員会の行政視察が行われています。また、休日には市内で開催される様々な行事などにも参加しています。自分にとってもこの時期は、様々な皆さんのお話を伺ったり、ご意見・ご要望に触れるための大事な時期になります。
 先日11月10日には10月から移転した市立けやき保育園と併設のピノキオ幼児園の旧園舎のお別れ会でした。東小金井の貨物駅跡地の北側に建設されて38年間、多くの子どもたちの育ちを見守ってきた園舎は、区画整理事業用地として生まれ変わるため間もなく解体されます。今年の春頃から企画をあたためて、けやき保育園とピノキオ幼児園の保護者、現役・OB職員の皆さん実行委員会を立ち上げ、長い時間をかけて企画を練ったものです。
 私も前日の準備からお手伝いしましたが、この時の10日の天気予報は雨。当日の天気がとにかく心配でしたが、なんとか雨にも降られずにすべての予定を終了できました。
 保育園やピノキオに思い出のある方が大勢来場し、合計は500人以上になったはずです。お別れのセレモニーが行われた後は、園舎に感謝を伝えるために準備したリボンを思い出のものに結んだり、ピノキオの室内の壁や床にメッセージを書き込んだりしました。そこここで卒園した子どもたちや保護者、職員の皆さんとの再会があり、感動の連続で、園庭や園舎に詰めかけた本当にたくさんの方を見ると胸に熱いものがこみ上げてきました。
施設の使命や、果たしてきた役割は大きいものだったと再確認できた、いい日でしたが、この日もイベントが集中する一日で、自分にとっても思い出深い場所に、ゆかりある多くの方々と過ごす時間が少ししかとどまれなかったことが悔やまれます。
 この日は同時に新施設も公開されました。10月に移転した新しい施設も、このように多くの皆さんの心のよりどころになっていくことを心から願います。
 当日もそうですが、準備の段階から、多くの保育士含む職員にご協力をいただいたことも記しておきたいと思います。本当にありがとうございました。


2013年10月1日火曜日

感無量・2

本日10月1日から、社会福祉法人「雲柱社」の運営で始まる「きらり」。この施設のすべての始まりは、平成18年3月答申の児童福祉審議会でした。審議会への諮問は、当時公設公営のピノキオ幼児園の民間委託について諮問されたもので、学童保育、保育園と同時でした。ピノキオ部分の答申では、当時の状況では、民間委託のメリットを見いだすことはできないが、区画整理事業による施設移転の際には、施設のあり方を市民で広く議論していくべきとの答申でした。移転のための検討は、平成22年に施設保護者と職員を中心に新園舎建設検討委員会から始まりました。しかし区画整理のスケジュールを優先しなければならず、施設の基本構想を策定する前に施設の設計を終えなければならないというやりにくさ。こうした状況を乗り越え、当時の保護者は基本設計、実施設計と月2回の検討を2年間続けたのです。その後、施設の基本構想を固めるため市が立ち上げたプロジェクトチームでの検討に加え、市は、私たち障がい児の保護者たちが提唱していたた発達支援事業に係る意見交換会を、平成23年11月から25年3月まで、おおよそ月1回開催し、ここで出された様々な市民からの意見と要望から事業詳細計画を策定しました。これが、これからきらりで実施される事業の元になっています。
 意見交換会の中で市民から出された様々な要望は、涙と笑い、驚きや怒り、そして拍手あり、感動の連続でした。今日からスタートする「きらり」にはこんな物語があるのです。ピノキオ幼児園の名前は、通園部門に残ることになります。今後ピノキオは、複合施設の中の一部門という位置づけになるので、これまでは想像もしなかったようなことが起こるかも知れません。新しい施設には、土曜や日曜日の市民利用についての要望もありますし、施設が企画する講演会企画にも期待しています。これまでも大きなお力をいただいてきた地元学芸大との連携も含め、障がいの理解と啓発を進める拠点になってほしいと思います。子どもたちを取り巻く状況では、先月の自分の一般質問でも紹介しましたが、小金井市の小学校児童数は、特別な支援を受けている児童をのぞき4,861名。最新の文科省調査では、6.5%の児童に何らかの特別な支援が必要とされていまして、小金井では316名。すべて普通学級に在籍していることになります。また、重症心身といわれるお子さんで医療行為が必要な場合、現状では受け入れができないことも大きな課題です。
 この施設が、すべての子どもの育ちに寄り添っていくためには、このようにまだまだ果たすべき仕事は多くありますし、その役割は非常に大きいと思います。
 多くの障がい児保護者や当事者、子どもの育ちに思いを寄せる市民の皆さんと、事業の立ち上げに奔走した行政担当者の思いが詰まった「きらり」の始まりに、更なる期待を寄せる10月1日の朝です。


2013年9月29日日曜日

感無量 


  今日は、小学校の運動会の集中日でした。秋晴れの校庭に元気な声がひびきわたっていました。10時からは児童発達支援センター「きらり」の開設記念式典。


 市議になる前から、このような施設の必要性を訴えてきたものの一人として、記念すべき日に立ち会えたことをうれしく思います。
市長など、来賓の祝辞をいただいた後、こきんちゃんも見守る中でテープカットです。


 ここが施設入り口、エントランスになります。館内に入る際の説明と注意のレクチャーを受け、様々な什器が入った施設の本当のお披露目が始まります。


 その後は「トライアングル」によるハンドベル演奏。3組の市内の障がい者と保護者が始めたハンドベル演奏が、学芸大の学生さんや、JR東日本の組合員の皆さんと一緒に活動するようになり活動の幅が広がりました。武蔵小金井駅の上りホームの発車メロディー「さくらさくら」はトライアングルの演奏をもとにしているということです。黄金ネットワークのクリスマス会にも出ていただいたこともあり、自分自身に縁のあるグループの、このような記念すべき日の演奏を聴けるとは思ってもいなかっただけに、感激もひとしおでした。演奏の後は、式典に参加したピノキオ幼児園の保護者の皆さんと一緒に施設を隅々まで見学し、念願の施設開設の感動を噛みしめることが出来ました。
 午後は味の素スタジアムでおこなわれた東京国体開会式に参加しました。上空にブルーインパルスが飛来。ジェット機のスモークのカーブが見事です。


 開会式は、日が落ちてからの照明の演出が素晴らしく、マスゲームやダンス、最後はEvery Little Thingのライブと東北、宮城と福島の祭りのパフォーマンス。いやー、これも感動しました。東京オリンピックが7年後に開催されることも相まって、観客の期待値があがっていることを肌で感じながら、自宅に戻ってまいりました。朝から忙しい土曜日でしたが、記念すべき一日。感無量です。

2013年9月27日金曜日

市議会9月定例会(まだまだ)開催中です

 


 市議会9月定例会は、3連休明けの24日に本会議、26日からは決算特別委員会が開催され、2日目の日程が先ほど終了しました。定例会は終盤を迎えつつあります。
 さてワタクシ今回の一般質問は、子どもの問題に長く時間を使いました。小金井市では平成25年4月現在の保育園待機児が、昨年度から50人増の188人。待機児カウント方法に、求職中や育児休暇を延長した方は含まれているのか。学童保育所の業務見直し(民間委託の検討)問題の中で、障がい児の放課後活動や、学童保育所開所時間延長などのニーズはどのように議論されているのか質問しました。
 保育園待機児問題は、横浜市が待機児ゼロを達成したニュースや、東京都が取り組みを始める小規模保育、スマート保育の話題がマスコミを賑わせていますが、自治体が独自に、財政や地域特性に応じた対策を講じなければ解決できない非常に難しい問題です。部局の答弁は、努力している。今後の対策はこれから始まる「のびゆく子どもプラン推進検討市民委員会」で改めて検討するということでしたが、年度ごとに更新すべき「保育計画」も提出された時期が、昨年は11月、今年は9月と、対応が後手に回っている印象は否めません。これではマズいです。「のびゆく」は決められた年度ごとに施策の見直しや点検をおこなうための会議ですから、これはこれでしっかりと取り組んで欲しいのです。しかし、1年間で50名も増えてしまった保育園待機問題は、市が主体となって緊急に取り組むべき問題です。定員が19名以下、マンションの空き住戸等を活用する小規模保育などの新たな事業を導入し、早急に取り組むべきと要望しました。
 増加した保育園待機児問題は、対象となる子どもたちが、数年すると就学するために学童保育所に波及します。小金井市の学童保育は、公設公営で運営され、9校すべての小学校に設置されています。近年は入所を希望する児童が増え、市は学童保育所の大規模化の対応にあたってきました。そして現在は、平成27年から始まる「子ども子育て新システム」への対応が求められているところです。こうした現状を小金井市はどうとらえているのか。という点について質問しました。
 平成18年に出された児童福祉審議会答申に基づき、学度保育所利用者保護者と行政担当者が策定した学童保育所運営基準。これは学童保育所が委託された場合でも、業務の質の低下を防ぎたいという保護者の強い思いに市が応えて設置したものです。その後市は、基準の見直しと、その時々の課題の協議のために学童保育所運営協議会(協議会)を設置しました。
 いっぽう市当局と職員団体では、第3次行革による正規職員の削減による様々な影響について、当局と話し合いを続けるなか、学童保育所や保育園の業務見直しについての交渉を続けています。5月から6月にかけておこなった交渉の結果、学童保育業務の見直しについて大筋で合意した・・・
 つまり学童保育所の職員も含め(ここがポイントでしょう)、職員団体としては民間委託を受け入れていくということが明らかになりました。またこういった状況を受けて、市では「学童保育業務の総合的な見直しについて」という資料を、7月、8月に市議会の厚生文教委員会、学童保育所運営協議会に示したのです。この状況を受けた学童保育連絡協議会(学保連)は、労使協議の先行は利用者の置き去りとし、制度の変更(子ども子育て新システムと都型学童の導入)により生じるメリット、デメリットの検証を求める要望書を市に提出しました。
 ワタクシ、児童福祉審議会の市民公募委員として、この答申に関わっていましたから、運営基準策定と、その後に運営協議会を作った流れと、その狙いについてはよく理解できるのです。でも、運営基準は「委託されたとしても業務の質は落とさない」という当時の学保連の皆さんの強い思いを受けて策定したもの。こうして策定した基準がありながら、協議会とは本来無関係であるはずの労使協議について言及し、前向きな議論が出来ていないとすると、とても残念に思います。協議会には子ども家庭部長、児童青少年課長を含め、7名もの市の担当職員が参加しています。職員は行政のプロフェッショナルとして協議に関わっているわけで、協議会運営の責任の一端は、担当する職員にもあるのです。協議会の中で、事実に反する議論や誤った認識があるならこれは修正するべきです。こういったやり取りの中で、協議会としての議論を前に進めていただきたいと思い、協議会の現状について質問しつつ、みずからのこうした思いを伝えさせていただきました。
 先に書きましたが「都型学童」とは、学童保育所の事業の充実をはかるために、平成22年度から交付金、補助金の補助要項を定めたもので、設置要項概要によれば、現在小学3年生(障がい児は4年生)までの受け入れを6年生までに拡大。障がい児枠の撤廃。(現在は原則1所2名)開所時間を19時まで延長すること。(現在は18時)運営は公設民営でおこなうこと(ここが大問題です)などを定めています。小金井市が、この制度を最大限活用した場合、9学童で合計1億600万円の補助金が交付される試算も資料で示されました。新制度の検証こそ、行政担当職員と市民が参加しているこの協議会が取り組むべきテーマだと思うのです。
 職員団体はこういった制度も含め、大筋で合意しているということで、民間委託を偏見なく見つめることが出来れば、間違いなく事業拡充の可能性があるものです。保育園では19時までの延長保育を実施している現在ですが、学童保育利用者には、こうした時間延長の要望はないと一部の利用者が主張していると聞きましたが、本当にそうでしょうか。
 本当に開所時間延長や受け入れる学年拡大の必要はないといえるのでしょうか。そして事業拡大の対象になる障がい児と、障がい児の保護者のお気持ちに向き合えているでしょうか。ワタクシ、事業見直しの出発点は市民ニーズだと考えています。ですから直接の施設利用者だけでなく、すべての子どもたちを対象に考え、潜在的な利用者のことも考えていただきたいのです。そして、現在の保育や学校教育現場での発達障がい児童への対応の状況などもしっかり捉えていただきたいのです。そんな思いを込め、潜在的ニーズについて、こんな質問をしました。小金井市の小学校児童数は現在4,861人です。文科省の最新の調査では、全児童の6.5%に発達障がいの可能性があることがわかっています。ワタクシが調べたところでは、この4,861人の中には特別支援学級在籍児童は含まれていませんので、6.5%=316人は今現在、普通学級に在籍しているのです。こうした子どもさんは、一般的には障がいの認知が遅れてしまいがちで、子どもさん自身にも非常につらい思いをさせてしまっているのです。こうした子どもさんのために「特別支援」という考えが生まれたのですから。協議会に参加している皆さんには、こうしたことについても課題が共有できればとの思いを質問で伝えさせていただきました。
 ・・・市議会は10月3日、7日までが決算特別委員会。そして15日に本会議最終日を予定しています。
 明日は、小学校の運動会集中日ですが、東小金井駅北口の児童発達支援センター「きらり」の開設記念式典が午前10時からおこなわれます。小金井市が、近年高まっている発達障がい児の支援のために新たに開設する施設で、運営は地元にも関わりが強い社会福祉法人に業務委託します。施設は出来ておしまいではありません。使いながらバージョンアップしていく施設に成長するように願い、明日の開設記念式典にのぞみたいと思います。
 

2013年9月4日水曜日

一般質問は9月6日です       

 先月8月23日、区画整理事業により移転し、10月から新園舎での運営が始まる「けやき保育園」と併設となる児童発達支援センター「きらり」、きらりの中に入る「ピノキオ幼児園」の市議会議員対象の見学会に参加しました。園舎、園庭ともほぼすべてが出来上がり、あとは備品の引越しなどが始まり、実際の開園に向けた準備が始まることになります。正面玄関の上にある園舎のシンボルでもあるオブジェを園舎側から見てみると、最近いろいろと話題になっているスタジオジブリがすぐ近くに見えます。園舎建設の検討は、保育園とピノキオ幼児園の保護者の皆さんと保育課など担当職員や療育の専門家、設計士などのご協力で何度も話し合い設計した園舎を実際に目することができて、感動もひとしおでした。ただ、保育園と「きらり」を比べてみた時に、「あれっ?」と思うような、細かな仕様の違いが気になります。保育園ときらりで、どうしてこのような細かな違いが生まれるのかについて、それから運営が社会福祉法人に移行するピノキオの保護者が感じていらっしゃる不安は解消できるのか、などについて一般質問で伺ってみたいと思います。
 また、学童保育所では平成27年に施行される「「子ども子育て新システム」への移行を前に、「都型学童」への移行も視野に入れた「業務の見直し」=民間委託の検討が始まりました。平成18年に答申の出た児童福祉審議会。ここにはスズキも参加していましたが、この答申を最大限尊重し、小金井市で暮らしている子どもたち、すべての子どもたちにとって、どのような子育て施策がふさわしいのかについて。そしてこの問題の検討はどのようにおこなわれているのか。現状を整理して、一般質問で問題点を掘り下げてみたいと考えています。
 もちろん小金井版「バカの壁」の問題にも触れてみたいと考えています。
 一般質問日程は5日からですが、スズキの通告順位が7番なので、一般質問2日目となる9月6日午前10時からになります。
     

2013年8月28日水曜日

夏の終わりに

 ここ数日は朝夕の涼しさと空の高さに秋の訪れを予感できるようになりました。6・7月と選挙が続き、個人的な活動がなかなかできませんでしたが、気づけば8月もあと少し。9月2日からは市議会定例会も始まります。本日で市議会一般質問の通告が締め切られ、明日は定例会の日程を決めるための議会運営委員会が10時から開催されるといった状況です。
 数日前ですが、市立第2小学校併設の「たけとんぼ学童保育所」を利用する障がい児の、「都立小金井特別支援学校」からの送迎がようやく実現したとの話を聞き、現地の写真を撮ってきました。
 上が現地の様子です。昨年建て替えた学童保育所が向かって右側で、少し見にくいですが左側に特別支援学校があります。小金井市在住の特別支援学校のお子さんが、たけとんぼ学童を利用する時に問題になるのが両者の間の送迎です。道路1本挟んだだけの距離ですが、保護者が以前から要望していたのにも関わらず、なかなか実現しませんでした。
他の学童保育所を利用する場合は、特別支援学校のスクールバスの下校便が、入所している学童保育所近くのバス停で子どもさんを学童職員に引き渡していましたが、なぜかバスを使う必要がない、この学童だけは送迎がありませんでした。
 ですからこれまでは、保護者、または保護者がお願いしたボランティアさんが、一度特別支援学校に子どもさんを迎えに行き、学童に送る必要があったわけです。両者の子どもの引き渡しについて、市に明確なルールがないということもあり(これも困ったことなのですが)、むずかしいと思われていましたが、この7月から、送迎がようやく実現したのです。
 個人的にはこの問題を「バカの壁」小金井版と呼んでいますが、このような不合理はないにこしたことはありません。学童保育所の民間委託の検討が再びクローズアップされている昨今ですが、いまだに、障がい児にだけ「障がい児枠」という入所の制限があることも信じられません。他にもまだまだこうした隠れたニーズがあるのでは、と感じた出来事でした。

生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...