2018年6月23日土曜日

修正案が可決!「障がいのある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」

 小金井市議会6月定例会開催中の6月21日議会予備日に開かれた厚生文教委員会で「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」修正案が全会一致で可決した。
(条例案策定に向けたこれまでの経過は以下のリンクをご参照ください)
https://www.city.koganei.lg.jp/kenkofukuhsi/shogaishafukushi/kaigiroku_shougai/kaishoujyoureikeika.html

 3月議会で議会に上程され、厚生文教委員会に付託されて以降、定例会中に議案が後日送付されたことで議会から「市長の提案姿勢に問題あり」との厳しい意見表明から始まったこの条例だが、当事者に学ぶ勉強会や同様の条例を施行している先進市の視察、委員有志での意見交換など、条例の一致点を探るために重ねた様々な取り組みが修正案に結実し、委員会での全会一致での可決となったものだ。
 条例の原案は小金井市が設置した地域自立支援協議会で、約3年かけて議論し作成してきたものだ。協議会には市内の障がい福祉に関わる事業者や当事者と当事者支援団体、教育委員会、幼稚園や保育園の代表が参加し協議会の事務局は障がい福祉の所管課である自立生活支援課が担当、また小金井市地域自立生活支援センターが協議会の運営支援委託業者として加わり、聴覚障害者に対する情報保障ツール「UDトーク」を活用してきたことも特に記しておきたい。
 当初個人的には、協議会がこれだけの時間をかけて策定した条例原案に対して、市議会が修正をかけるべきではないとの思いを強く持っていた。しかし、条例をより良いものとするために議会が議論を重ねて、担当部局にヒアリングを行った結果、今回の結論に到達できたことは議会にとっても大きな収穫と考えている。
 条例は、順調にいけば25日に予定されている最終本会議で採決され可決する見込みだ。
 障がいを理由とした差別を解消するこの条例の一番のねらいは、当事者が差別と感じた時に「解決のための話し合い」を相手方に申し入れできるようになることと、こうしたことを条例を有する小金井市が主体となって関われるようになることだと思う。さらに理想を言えばこれにより無知による差別や偏見がなくなり、障がいがあってもなくても、子どもも高齢者も共に暮らしやすい地域づくりが可能になるのではないだろうか。
 これまでの議論でこの条例は自立支援協議会でも、議会側でも100%の内容でないことを認めているが、今年10月に施行が予定されている東京都の同様の条例との整合性の検討を含め、条例を運用する中で、この4月に委員が改選された第6期協議会の皆さんにその議論を託したい。
 この条例の施行はゴールではない。新たな障がい者支援のための議論のスタートなのではないだろうか。
 地域自立支援協議会がこの条例の策定を始めたのはよくある市長諮問によるものではなく、協議会の皆さんの自主的な取組が事務局を始めとする行政を動かして実現したものだ。こうした例は他に例がないのではないかと思っている。
 最後まで諦めずに一致点を模索し、シンポジウムの開催や議会への説明を重ねて条例を仕上げた自立支援協議会の皆様には、改めて心から感謝を申し上げたい。

2018年6月3日日曜日

無知からおきる障がい者差別をなくすための市条例を


 昨晩はコレでした。3月議会に条例案が議案として上程された後に継続審査となり、付託された厚生文教委員会では閉会中に2回委員会を開催し、条例を策定した地域自立支援協議会委員有志の皆さんとの勉強会や意見交換、厚生文教委員有志の意見交換や八王子市への取材など、数々の数々の取組を重ね条文の検討を重ねた結果、現状では非公式なものだが委員会で「合意できそう」な条文の修正案について、市民の皆さんのご意見を聞いてみたいと開催されたものだ。
 条例案に対する会派の見解とそれぞれの修正案と現状の一致点として合意できそうな案について、参加者から様々なご意見をいただいた。ワタクシ鈴木は厚生文教委員ではないが、会派「みらいのこがねい」の岸田議員が所用で欠席のため、委員代理として発言する機会をいただいた。

 みらいのこがねいとしては当初は地域自立支援協議会が4月1日施行を目指していたこと、手をつなぐ親の会からも4月1日施行を求める陳情が提出されていたことを尊重したい考えで、自立支援協議会でも「約3年かけて検討してきた条文が現在の到達点。あとは市議会で議論していただきたい。たとえ完全な条例でなくとも早期に条例を施行し第6期自立支援協議会の任期の中でさらによりよいものにしていきたい」との高橋会長の見解を最大限尊重するが、条例を可決成立させる委員会の一致点を見出すために必要な修正の協議は必要との立場だ。
 意見交換会の最後にも意見表明の機会があったが、ここでは条例の施行に向け、合意できる一致点を模索してきた厚生文教委員会の皆さんのこれまでの取組に感謝していること。そして「障がいを知らないことから起きてしまう差別をなくすためには条例が必要。重度の障がい持つ次男の父親としては、親亡き後に障がい者が安心して暮らす社会のために条例が必要と述べさせていただいた。
 条例の審査は6月定例会中の6月13日の厚生文教委員会で行われる予定だ。


 

 



生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...