小金井市議会6月定例会開催中の6月21日議会予備日に開かれた厚生文教委員会で「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」修正案が全会一致で可決した。
(条例案策定に向けたこれまでの経過は以下のリンクをご参照ください)
https://www.city.koganei.lg.jp/kenkofukuhsi/shogaishafukushi/kaigiroku_shougai/kaishoujyoureikeika.html
3月議会で議会に上程され、厚生文教委員会に付託されて以降、定例会中に議案が後日送付されたことで議会から「市長の提案姿勢に問題あり」との厳しい意見表明から始まったこの条例だが、当事者に学ぶ勉強会や同様の条例を施行している先進市の視察、委員有志での意見交換など、条例の一致点を探るために重ねた様々な取り組みが修正案に結実し、委員会での全会一致での可決となったものだ。
条例の原案は小金井市が設置した地域自立支援協議会で、約3年かけて議論し作成してきたものだ。協議会には市内の障がい福祉に関わる事業者や当事者と当事者支援団体、教育委員会、幼稚園や保育園の代表が参加し協議会の事務局は障がい福祉の所管課である自立生活支援課が担当、また小金井市地域自立生活支援センターが協議会の運営支援委託業者として加わり、聴覚障害者に対する情報保障ツール「UDトーク」を活用してきたことも特に記しておきたい。
当初個人的には、協議会がこれだけの時間をかけて策定した条例原案に対して、市議会が修正をかけるべきではないとの思いを強く持っていた。しかし、条例をより良いものとするために議会が議論を重ねて、担当部局にヒアリングを行った結果、今回の結論に到達できたことは議会にとっても大きな収穫と考えている。
条例は、順調にいけば25日に予定されている最終本会議で採決され可決する見込みだ。
障がいを理由とした差別を解消するこの条例の一番のねらいは、当事者が差別と感じた時に「解決のための話し合い」を相手方に申し入れできるようになることと、こうしたことを条例を有する小金井市が主体となって関われるようになることだと思う。さらに理想を言えばこれにより無知による差別や偏見がなくなり、障がいがあってもなくても、子どもも高齢者も共に暮らしやすい地域づくりが可能になるのではないだろうか。
これまでの議論でこの条例は自立支援協議会でも、議会側でも100%の内容でないことを認めているが、今年10月に施行が予定されている東京都の同様の条例との整合性の検討を含め、条例を運用する中で、この4月に委員が改選された第6期協議会の皆さんにその議論を託したい。
この条例の施行はゴールではない。新たな障がい者支援のための議論のスタートなのではないだろうか。
地域自立支援協議会がこの条例の策定を始めたのはよくある市長諮問によるものではなく、協議会の皆さんの自主的な取組が事務局を始めとする行政を動かして実現したものだ。こうした例は他に例がないのではないかと思っている。
最後まで諦めずに一致点を模索し、シンポジウムの開催や議会への説明を重ねて条例を仕上げた自立支援協議会の皆様には、改めて心から感謝を申し上げたい。
(条例案策定に向けたこれまでの経過は以下のリンクをご参照ください)
https://www.city.koganei.lg.jp/kenkofukuhsi/shogaishafukushi/kaigiroku_shougai/kaishoujyoureikeika.html
3月議会で議会に上程され、厚生文教委員会に付託されて以降、定例会中に議案が後日送付されたことで議会から「市長の提案姿勢に問題あり」との厳しい意見表明から始まったこの条例だが、当事者に学ぶ勉強会や同様の条例を施行している先進市の視察、委員有志での意見交換など、条例の一致点を探るために重ねた様々な取り組みが修正案に結実し、委員会での全会一致での可決となったものだ。
条例の原案は小金井市が設置した地域自立支援協議会で、約3年かけて議論し作成してきたものだ。協議会には市内の障がい福祉に関わる事業者や当事者と当事者支援団体、教育委員会、幼稚園や保育園の代表が参加し協議会の事務局は障がい福祉の所管課である自立生活支援課が担当、また小金井市地域自立生活支援センターが協議会の運営支援委託業者として加わり、聴覚障害者に対する情報保障ツール「UDトーク」を活用してきたことも特に記しておきたい。
当初個人的には、協議会がこれだけの時間をかけて策定した条例原案に対して、市議会が修正をかけるべきではないとの思いを強く持っていた。しかし、条例をより良いものとするために議会が議論を重ねて、担当部局にヒアリングを行った結果、今回の結論に到達できたことは議会にとっても大きな収穫と考えている。
条例は、順調にいけば25日に予定されている最終本会議で採決され可決する見込みだ。
障がいを理由とした差別を解消するこの条例の一番のねらいは、当事者が差別と感じた時に「解決のための話し合い」を相手方に申し入れできるようになることと、こうしたことを条例を有する小金井市が主体となって関われるようになることだと思う。さらに理想を言えばこれにより無知による差別や偏見がなくなり、障がいがあってもなくても、子どもも高齢者も共に暮らしやすい地域づくりが可能になるのではないだろうか。
これまでの議論でこの条例は自立支援協議会でも、議会側でも100%の内容でないことを認めているが、今年10月に施行が予定されている東京都の同様の条例との整合性の検討を含め、条例を運用する中で、この4月に委員が改選された第6期協議会の皆さんにその議論を託したい。
この条例の施行はゴールではない。新たな障がい者支援のための議論のスタートなのではないだろうか。
地域自立支援協議会がこの条例の策定を始めたのはよくある市長諮問によるものではなく、協議会の皆さんの自主的な取組が事務局を始めとする行政を動かして実現したものだ。こうした例は他に例がないのではないかと思っている。
最後まで諦めずに一致点を模索し、シンポジウムの開催や議会への説明を重ねて条例を仕上げた自立支援協議会の皆様には、改めて心から感謝を申し上げたい。