2018年9月30日日曜日

「共に学び、共に生きる社会を目指す」条例に期待すること

 小学校運動会の集中日の昨日は、小雨が降り出した前原小学校にお邪魔したあとは萌え木ホールで開催の「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」制定記念市民意見交換会へ。
 この条例は、小金井市地域自立支援協議会委員の発議により、3年余りかけて条例素案を作成し、これが平成30年3月議会に上程され、所管する厚生文教委員会での審査を経て、議員修正案を6月議会で全会一致で可決し、10月から施行されることになったものだ。 
 多摩26市では、八王子、国立、立川市に続き、4番目の小金井市が条例施行を記念して開催した意見交換会だ。
 雨の降るなか多くの参加者が詰めかけた会場では、協議会副会長による逐条解説の解説、条例制定の意義と目的の説明と、協議会に4つ設置された作業部会からの報告、その後は参加者からの意見を伺う時間になった。
 「障がいを理由とした差別のない地域づくりを目的としたこの条例を地域に根ざしたものにするためには、大多数の”知らない”市民に対する条例の周知が重要、そのためにもわかりやすい条例にすべきではないか」との意見が印象的だった。また、重度の知的障害の息子さんがスーパーでパニックに陥った時、愛に溢れた対応でパニックを鎮めてくれたスーパー店長とのエピソードを披露したうえで、「この条例が、多くの市民に理解されることで、障がい児・者が暮らしやすい地域になっていくことを期待する」と発言した手をつなぐ親の会代表委員の言葉の重さに胸が熱くなった。
そうなのだ。障がい児者の保護者や家族にとって、こうした話は山のようにあるのだ。この痛みを知る家族や支援者の思いを良く理解してほしい。
 出来上がったばかりの条例の文言や逐条解説に力を入れるのもいいだろう。しかし、今後この条例の運用が始まれば、困難事例や差別事例解決の斡旋を受け、当事者間の調整、調停を行うのは自立支援協議会なのである。その協議会自身が今すべきことは何なのかについて多くのヒントが示されたと感じる貴重な時間だった。


2018年9月8日土曜日

小金井の伝統芸能「貫井ばやし」が、小金井特別支援学校にやってくる



 小金井市貫井南町に古くから伝わる伝統芸能で、小金井市無形文化財に指定されている「貫井ばやし」が、お囃子の楽しさを子どもたちに全身で受け止めてもらおうとの趣旨で、都立小金井特別支援学校の体育館を会場にした体験会を開催することになった。
 詳細はチラシをご覧いただきたいが、もちろん身体障がいの方、障がい児のきょうだいさんも、地域の小学校在籍のお子さんも参加大歓迎とのこと。お囃子の楽しさを、ひとりでも多くの子どもに知ってもらいたいと思う。
 ただ、「愛の手帳を持っている子どもたちが、まわりに気兼ねせずに、のびのびと体験出来る環境を作ってあげたい」との主催者の強い思いから、チラシに「対象を愛の手帳所持者」と記載してあることにはご理解をいただきたい。
 貫井南町発祥の貫井ばやしは、昭和40年代に一度活動を休止していた時期があったが、これを先代の会長が復活させ、現在は2代目の大澤国栄(くによし)会長が懸命に活動を続けている。その歴史と活動は以下のリンクをご参照あれ。

 この貫井ばやしが「アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)」の助成を受けたことから、「障がい児も楽しめるお囃子の体験会を開催できる会場はどこかにないだろうか」と鈴木にご相談いただいたことがこの企画の起点だ。
 そこで今年の4月に校舎の建て替え工事が完了し、仮移転先から桜町に戻ってきた都立小金井特別支援学校に相談をさせていただいたところ、その趣旨にご理解をいただけたことから、今般開催が決定したという次第である。
 鈴木自身にとってもこの体験会は、小金井特別支援学校体育館の地域解放・交流事業の第1号となること、また、鈴木の次男が、小・中学校を通し9年間通った母校と、愛する地元の伝統芸能をつなぐイベントに関わる大変ありがたいチャンスをいただけたと感謝している。 
 しかし、イベントの決定から開催日まで間がないため、市の後援申請などの行うことができず、告知が行きわたらないことが一番の気がかりだ。チラシの配布は、主には市内小・中学校特別支援学級、近隣の特別支援学校、就労移行支援事業所、放課後等デイサービス事業所、児童発達支援事業所などを対象に手渡しでの告知をしたいと考えている。
 「配ってもいいよ」という方、事業所をご紹介ください。お声掛けいただければ、鈴木がチラシをお届けします。どうか皆さまのご協力をお願いします。



2018年9月6日木曜日

開設5年目の「きらり」は実施事業の精査と見直しを(一般質問から)

9月4日に行った一般質問では今年10月に開設5年を迎える児童発達支援センターきらりの実施事業の精査と見直しを行わないか質問を行った。
動画配信は以下のリンクをご参照いただきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=HQyQQEjTPCI

Q.きらりの実施事業は利用者ニーズを満たしているか。施設を利用できていない児童のニーズ集約は?
A.第3者評価機関が実施した利用者アンケート結果から、一定程度高い評価をいただいている。まだ療育機関につながっていない発達に心配のある児童のニーズ集約は、巡回相談のようにきらりから児童の利用先に出向いていくことが必要な方策と考えている。
Q.巡回相談の現状と課題解消に向けた考え、職員体制は万全か?
A.現在市内9学童へ定期的な巡回している。市内の保育施設等からの要望は認識しているが、きらり自体の利用者数も年々増加傾向で、市内の施設全てに巡回相談を行うことは、専門職の人員的にも、施設キャパシティー的にも現状では難しい。今後は人員・施設ともに余裕がない中、どういった方法で計画に沿い実施できるかが課題。
Q.一時預かり事業の未実施は課題と認識しているが、現状は?
A.巡回相談同様、実施する部屋が確保できていない状況だが、多くのご要望をいただいている巡回相談の課題解消をまずは優先的に検討する。
Q.開設5年を機に実施事業を精査し、事業詳細計画の見直しをしないか?
A.まずは未着手事業の実施方法について、今一度検討し、また、きらりから市内の幼稚園、保育園、小中学校にいかにつながるかとの課題に重点的に取組みたい。

 以上が質問と答弁だ。質問を行う中で、きらり利用希望者が増加し、さらに多様化するニーズを受け止めるため、運営事業者や施設職員が日々懸命に対応していることに感謝を申し上げたが、今後は設置者である市の担当課が運営事業者とのコミニュケーションを密に行い、利用者保護者、電話相談、一般相談から利用者ニーズを受け止めるために必要な方策を検討し、幼・保・小の十分な連携の実現に注力すべきとの要望も伝えたところだ。市民参加で、現在ある事業詳細計画を作り上げた当時のことを思うと、今一度、市民参加により事業の見直しを行なうべきでないかとも思った一般質問だった。

生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...