6月1日に開会した市議会第2回定例会(6月議会)は、4日から一般質問が始まった。鈴木の質問は4日の4番目。
4日13時からの動画内で18分49秒から登壇している。
今回の一般質問通告を行った議員は22人。ほとんどの議員が新型コロナウイルス感染症を何らかの形で取り上げていて、このテーマに触れない質問者はわずか2人で、そのうちの一人が鈴木の質問だった。
議場での密を避け、ソーシャルディスタンスを確保するため本会議中の議場に入るのは定足数を満たす12人のみ。それ以外の議員は控室の庁内放送を傍聴、答弁がない部長も別室で待機する形式にしたため、議場は上の写真のような状況で、発言の際は、飛沫感染防止のため質問も答弁も着座のまま行っている。4日13時からの動画内で18分49秒から登壇している。
今回の一般質問通告を行った議員は22人。ほとんどの議員が新型コロナウイルス感染症を何らかの形で取り上げていて、このテーマに触れない質問者はわずか2人で、そのうちの一人が鈴木の質問だった。
小学4年生以降の特別支援学級スクールバス利用を検討し、選択肢を用意すべき
鈴木が平成22年に取り上げて以降、スクールバスの台数は増やされているが、利用できる学年は3年生のまま。
この現状について、障がい児に対する合理的配慮提供の観点から、小学4年生以降のバス利用について、保護者の希望があった場合には選択肢を用意するべきということが質問の趣旨だ。
比べると現状が見えてくる
上の表は鈴木の要求資料だ。小金井市の特別支援学級設置校は、小学校9校のうち、第1・第2小学校と東小学校の3校。スクールバスの運行は登校時3台、下校時は2台で送迎、登校便のうち1台は、始発時間前のCoCoバスミニを活用して運行している。
特別支援学級の保護者は、4年生以降は自力で登校できるよう自主登校の練習をしている。こうした練習は、子どもたちの将来を考えた身辺自立を支える指導の一環として行われ、私も子どもの成長を支え、促すありがたい取組みだ。
しかし、課題は以下の3点と考えている。
①今や通常学級の通学区域内でも、保護者が登下校の見守りをしている現状では、通学区を超えた長距離を一人で登下校する子どもの安全確保の観点からは問題がある。
②小学4年生まで利用できる障がい児の学童保育所への通所について、一人での登校が少し難しい子どもの通う学童保育所が、在籍する特別支援学級設置校ではない場合は、学童保育所通所にも困難を生じる恐れがあること。
③東京都では4例目となる「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を作る小金井市条例」を制定した小金井市としては、最低でも4年生以降のバス利用についての選択肢は提供されるべきではないか。
以上の理由から、スクールバス利用と登下校の安全確保についてのニーズ調査が必要と考えている。
「スクールバスを運行している自治体は26市中10市だけ」との答弁もあり、スクールバスが用意されていない自治体の方が多いとの主張だろうが、その前に小金井市の特別支援学級設置校が9校中3校にとどまっている状況が26市比較でどのレベルにあるのかについて分析が必要なテーマだ。
小学4年生以降のスクールバス利用もひとつの選択肢として、しっかり、じっくり話し合い検討し、環境整備を行いたい(教育長)
Q:①学区外から通う特別支援学級の子どもたちの通学に関し、子どもの安全確保の観点で現状調査しないか。
②4年生以降の児童にもスクールバス利用の選択肢を提供すべきではないか
A:(学校教育部長)①次年度のスクールバス希望意向調査と合わせて実態調査していきたい。
②保護者との建設的対話を通して、その子にとってよりよい教育環境を整えるため、相互理解を図っていく必要がある。今後スクールバス利用の選択肢の提供も含めて検討する。
Q:小学4年生以降のスクールバス利用希望があった場合は、合理的配慮の提供について協議すべきと考えるが、教育長の見解はどうか』
A:(教育長)「児童生徒が生涯安心して暮らしていくため、今、身につけておくべき能力等を見極め、どのような合理的配慮の提供が必要か、保護者・専門家と協議を重ねるとともに、子どもの声に耳を傾け、検討し、スクールバス利用も一つの選択肢として、その子らしさを最大限伸ばすかわりになっているか、その子の将来の幸せを考えた環境になっているかをしっかり、じっくり話し合い検討し、環境整備を行っていきたい」との答弁を引き出すことができた。
子どもの成長を願う保護者の思いは皆同じ
スペシャルニーズが必要な子どもは、時として運用されている制度や仕組みがなじまないケースがある。今回取り上げたスクールバス利用に学年の制限がかかっている問題もそのひとつだ。「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」に沿って考えれば、通常の学区域を超えて長距離通学する子どもの場合などは、個別の事情に合わせた選択肢を用意すること。子どもと保護者、教育委員会や学校で、問題を解消するための建設的対話ができる体制や環境を作ること。子どもの成長を願う保護者の思いに応える体制づくり実現のため、今後も引き続きこの問題をチェックしていきたい。
一般質問のYouTubeは、上のQRコードで視聴できます。