2018年7月14日土曜日

2元代表制における議会と市長の関係


 平成30年第2回市議会定例会(6月議会)は6月25日までとなっていた会期を7月3日まで延長し、庁舎と(仮)福祉会館建設関連経費が計上された補正予算は、賛成多数で可決した。
 平成28年10月に「新福祉会館と新庁舎の早期建設を求める決議」全会一致で可決されて以降、議会意思として早期建設を求めてきた流れがあったが、先の3月議会では関連経費が平成30年度当初予算に計上できなかったため、議会から市長に対し厳しく責任を問う声があがっていた。
 こうした状況で始まった定例会では、補正予算案を審査する予算特別委員会(篠原ひろし委員長)が6月18日だけでは終わらず、21日の予備日(定例会中に積み残した議案審査を処理するための日程)では市長から「答弁に調整の時間をいただきたい」との申し出があり、会期が8日間延長され、7月2日開催の予算特別委員会総括質疑で議会から以下の点が指摘された。
①契約発注方式の検討 ②施設複合化方針の検証 ③財政計画の精査 ④市民説明 ⑤基本設計事業者選考委員会の構成 ⑥CM(コンスラクション・マネジメント=建設工事発注者支援のために工事監督業務など発注関係事務の一部または全部を民間委託する方式)の採用について庁内の人材育成
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など、6点の質疑について市長は、「遅くとも8月22日の庁舎及び福祉会館建設等調査特別委員会までには一定の方針を示す」と表明し、「DB(デザインビルド方式=設計施工一括発注)、従来方式双方をフラットに検討し、結果として建設スケジュールが延伸することも受け止める。その上で皆様にご理解いただき早期竣工を目指したい」答弁した。
 これを受けた議会は、翌3日の最終本会議で市長原案と2会派からの修正案が採決され、市長原案は賛成多数で可決、修正案は否決された。さらに今回の予算に対する付帯決議が賛成多数で可決、2会派から提案のあった「西岡市長の提案姿勢と責任を厳しく問う決議」は否決、さらに2会派から「選考委員会及び評議委員会設置条例」が提出され、閉会中の庁舎特別委員会へ付託され、継続審査となった。
 こうした数々の波乱の末、賛成18:反対5で可決された予算だが、議会からの指摘の検証のために必要な時間を最小にとどめた上で、なおかつ議会との合意形成を図ることができるのか。議会が求めた検討を行った結果、平成33年度中の竣工を目指す建設スケジュールの延伸の可能性が出てくるなど、難しい課題を残していることも事実だ。
昨年11月の特別委員会で示され、最も有力な施設配置案と説明されてきたCre-2案では敷地内の清掃関連施設を敷地内に仮移転させた後建設工事に入るとする特徴がある
 今回の予算審議では、市長が議会の指摘を受入れて検証を行うことになったわけで、議会と市長の関係としては健全な議論を行った末の方針変更と言えるだろう。しかし、スケジュール延伸が避けられなくなった時に、2元代表制を担う議会は、市民への説明責任をどう果たしていくのか、責任を行政側に押し付けずに議会もこの責任を受止めていくことが重要なのではないだろうか。




生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

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