2020年6月9日火曜日

選択肢が用意されてこその合理的配慮

 6月1日に開会した市議会第2回定例会(6月議会)は、4日から一般質問が始まった。鈴木の質問は4日の4番目。
4日13時からの動画内で18分49秒から登壇している。
 今回の一般質問通告を行った議員は22人。ほとんどの議員が新型コロナウイルス感染症を何らかの形で取り上げていて、このテーマに触れない質問者はわずか2人で、そのうちの一人が鈴木の質問だった。
 議場での密を避け、ソーシャルディスタンスを確保するため本会議中の議場に入るのは定足数を満たす12人のみ。それ以外の議員は控室の庁内放送を傍聴、答弁がない部長も別室で待機する形式にしたため、議場は上の写真のような状況で、発言の際は、飛沫感染防止のため質問も答弁も着座のまま行っている。


小学4年生以降の特別支援学級スクールバス利用を検討し、選択肢を用意すべき
 鈴木が平成22年に取り上げて以降、スクールバスの台数は増やされているが、利用できる学年は3年生のまま。
 この現状について、障がい児に対する合理的配慮提供の観点から、小学4年生以降のバス利用について、保護者の希望があった場合には選択肢を用意するべきということが質問の趣旨だ。

比べると現状が見えてくる

 上の表は鈴木の要求資料だ。小金井市の特別支援学級設置校は、小学校9校のうち、第1・第2小学校と東小学校の3校。スクールバスの運行は登校時3台、下校時は2台で送迎、登校便のうち1台は、始発時間前のCoCoバスミニを活用して運行している。
 特別支援学級の保護者は、4年生以降は自力で登校できるよう自主登校の練習をしている。こうした練習は、子どもたちの将来を考えた身辺自立を支える指導の一環として行われ、私も子どもの成長を支え、促すありがたい取組みだ。
 しかし、課題は以下の3点と考えている。
①今や通常学級の通学区域内でも、保護者が登下校の見守りをしている現状では、通学区を超えた長距離を一人で登下校する子どもの安全確保の観点からは問題がある。
②小学4年生まで利用できる障がい児の学童保育所への通所について、一人での登校が少し難しい子どもの通う学童保育所が、在籍する特別支援学級設置校ではない場合は、学童保育所通所にも困難を生じる恐れがあること。
③東京都では4例目となる「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を作る小金井市条例」を制定した小金井市としては、最低でも4年生以降のバス利用についての選択肢は提供されるべきではないか。
 以上の理由から、スクールバス利用と登下校の安全確保についてのニーズ調査が必要と考えている。
 「スクールバスを運行している自治体は26市中10市だけ」との答弁もあり、スクールバスが用意されていない自治体の方が多いとの主張だろうが、その前に小金井市の特別支援学級設置校が9校中3校にとどまっている状況が26市比較でどのレベルにあるのかについて分析が必要なテーマだ。
      

小学4年生以降のスクールバス利用もひとつの選択肢として、しっかり、じっくり話し合い検討し、環境整備を行いたい(教育長)

Q:①学区外から通う特別支援学級の子どもたちの通学に関し、子どもの安全確保の観点で現状調査しないか。
②4年生以降の児童にもスクールバス利用の選択肢を提供すべきではないか
A:(学校教育部長)①次年度のスクールバス希望意向調査と合わせて実態調査していきたい。
②保護者との建設的対話を通して、その子にとってよりよい教育環境を整えるため、相互理解を図っていく必要がある。今後スクールバス利用の選択肢の提供も含めて検討する。
Q:小学4年生以降のスクールバス利用希望があった場合は、合理的配慮の提供について協議すべきと考えるが、教育長の見解はどうか』
A:(教育長)「児童生徒が生涯安心して暮らしていくため、今、身につけておくべき能力等を見極め、どのような合理的配慮の提供が必要か、保護者・専門家と協議を重ねるとともに、子どもの声に耳を傾け、検討し、スクールバス利用も一つの選択肢として、その子らしさを最大限伸ばすかわりになっているか、その子の将来の幸せを考えた環境になっているかをしっかり、じっくり話し合い検討し、環境整備を行っていきたい」との答弁を引き出すことができた。


子どもの成長を願う保護者の思いは皆同じ

 スペシャルニーズが必要な子どもは、時として運用されている制度や仕組みがなじまないケースがある。今回取り上げたスクールバス利用に学年の制限がかかっている問題もそのひとつだ。「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」に沿って考えれば、通常の学区域を超えて長距離通学する子どもの場合などは、個別の事情に合わせた選択肢を用意すること。子どもと保護者、教育委員会や学校で、問題を解消するための建設的対話ができる体制や環境を作ること。子どもの成長を願う保護者の思いに応える体制づくり実現のため、今後も引き続きこの問題をチェックしていきたい。


一般質問のYouTubeは、上のQRコードで視聴できます。

2020年4月21日火曜日

全員が当事者意識を持ち感染拡大防止を

正確な情報と冷静な対応を

東京都を含む13都道府県を特定警戒都道府県に

 新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を踏まえ、4月8日午前0時に東京都を含む7都府県に緊急事態宣言が発令され、その後16日には対象地域が全国に拡大されました。これまでの宣言の対象の7都府県に加え、特に重点的に感染拡大防止を進める地域として、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府合わせて13都道府県を「特定警戒都道府県」と位置付けています。

新型コロナウイルスに関連する小金井市の対応(4月15日時点)


※新型コロナウイルスに関する情報は日々更新されています。小金井市HPを参照し、正確な情報に基づいた冷静な対応が求められています。小金井市ホームページ

感染が疑われる場合の対応 

対応フローをご存知ですか


HELP YOUR HOMETOWN コロナウイルスに負けるな

小金井市商工会青年部によるお弁当発信プロジェクト始まる

この厳しい状況下に、地元で懸命に頑張る飲食店の応援のため、小金井市商工会青年部が始めた取組みが「お弁当発信プロジェクト」。お店のお弁当など、テイクアウトメニューを紹介し、フェイスブックでの発信を始まっています。
小金井市商工会青年部



2020年4月20日月曜日

市議会3月定例会

新年度当初予算は19:4で可決

新型コロナウイルス感染拡大防止対応で1週間休会した第1回市議会定例会

 2月19日に開会した小金井市議会 令和2年第1回定例会(3月議会)は、435億2,700万円の一般会計予算と、国民健康保険、介護保険等の特別会計予算を含む27議案が上程・提案されていました。その後、新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえた小中学校の一斉休校の対応や、行政機能全般にわたる感染拡大防止対策を優先するため、3月2日から8日を休会としました。
 3月9日に再開した議会ですが、不測の事態に備えるため常任委員会、特別委員会を半日づつに短縮し、新年度予算審議を行う予算特別委員会も、深夜までの審査はせず、6日間の日程を3日間に短縮して審査しました。
 24日最終日での採決の結果、予算案は賛成19(みらいのこがねい、自民党・信頼の小金井、小金井市議会公明党、改革連合、小金井をおもしろくする会、こがねい市民会議、生活者ネットワーク、市民といっしょにカエル会、緑・つながる小金井)、反対4(日本共産党小金井市議団、情報公開こがねい)で可決しました。

6月の開業を控えて準備が進む武蔵小金井駅南口再開発地区。低層階にオープン予定の商業施設は「ソコラ武蔵小金井クロス」と名付けられた。(開業日は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で変更の可能性があります)

「思いやりのバトン」を地域のみんなで引き継いでいこう

鈴木しげおの一般質問&答弁

Q:「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」施行による好事例を市民に紹介し、表彰しないか。
A:(市長)中学3年生の女子生徒の人権作文「思いやりのバトン」は、全国70万点中5位、法務大臣政務官賞を受賞した。作文にしの条例が引用され、自分に何ができるかとの思いを綴った作文で、教委で作成したパンフレットを読んだことがきっかけということで、条例の広がりの意味でとても良い事例だ。個人や民間事業者を表彰する鈴木議員の提案は、私にはいい提案と思う。
Q:障がい児、医療的ケア児の「保育ニーズ」をどのように捉えているか。児童発達支援事業と居宅訪問型保育を組合わせた障がい児保育の実施について、市長の見解を問う。
A:(市長)保育ニーズが高まる中で、今後も合理的配慮を含めた医ケア児の対応を考えていくが、この分野は経験や専門的見地など、通常の保育園とは違う特別な体制が必要な領域。今後のニーズの高まりの中で、民間事業者の力もお借りすることも、今後の選択肢の一つに入っていくと考えている。

対前年度比で民生費+5.5%、土木費−24.2%。新庁舎(仮)新福祉会館実施設計予算も成立

新庁舎はいよいよ実施設計へ

新年度予算は、高齢者福祉、障害者福祉の財源となる社会福祉費、保育園待機児解消施策などの児童福祉費等を含む民生費が歳出全体の51.5%を占めています。
 また、2023年度中の竣工を目指している新庁舎・(仮)新福祉会館建設に向けた実施設計予算、(仮)新福祉会館に設置する福祉総合相談窓口を、現在の社会福祉協議会で施行実施するための運営委託料、熱中症対策のため、導入済みの第四小学校を除く全ての小学校屋内運動場(体育館)へのエアコン導入予算等が計上され、市政の課題解消を図り、進行する高齢化に対応する高齢者福祉、社会福祉施策の拡充と、子育て環境の向上を目指した予算となっています。










2020年1月25日土曜日

セブン&アイの新たなビジネスモデル。「かいたす」訪問


 セブン&アイホールディングスが、家族介護者のために企画したイベント「かいたす」がイトーヨーカドー武蔵小金井店で開催されていると聞き、本日午後にお邪魔した。
 3階エレベーターホール前に開店したコーナーは、介護食などが並べられ、300円で飲み物とお菓子などが提供され、カフェ的雰囲気で気軽に立ち寄れる工夫が良かった。
 「かいたす」の運営に携わる大石さんと池本さん、NPO法人UPTREEの阿久津代表のお話では、家族介護者に少しのゆとりを」をコンセプトにしたこうした試みが小金井で開催されたきっかけは、セブン&アイ介護運営事務局(かいたす)が、小金井市内で家族介護者支援活動をしている阿久津代表に声をかけたことから始まったのだという。
 「かいたす」のお二人は、それぞれが法人の新規事業開発・経営推進的業務に関わっているご様子で、イトーヨーカドーを運営する(株)セブン&アイが、介護運営を展開していることに時代を感じるとともに、こうした新たなビジネスモデルが小金井発祥になるといいなと思う。
 行政のサービスは、聞かれれば答えるサービスだ。逆にいうと聞かれなければ答えない傾向があるのではないか。特に福祉に関する困りごとを抱えた利用者は、サービスメニューの全体像が見渡せないため、問題の解消に至らない場合が少なからずあると感じることがある。
 「かいたす」のようなサロンが、家族介護者が欲しいモノと情報、孤立しがちな介護者が地域とのつながり=ネットワークを得られる場として定着すれば、家族介護者=ケアラーを、社会と地域が支える新しい考えが理解が進むだろう。そして、こうした意識が地域に浸透すれば、障がい児・者とその家族介護者に対する理解の進化するのではないだろうか。

2020年1月20日月曜日

心のバリアフリー



 1月7日に行われた新春市民のつどいで、市内の中学生が、令和元年度全国中学生人権作文コンテストにおいて東京都大会で最優秀賞。中央大会で法務大臣政務官賞を受賞したことが紹介され、女子生徒さんが市長から表彰された。
 この時は作文の内容はわからなかったのだが、1月14日に開催された地域自立支援協議会で、その内容が「思いやりのバトン」という題名の作文と紹介され、協議会配布資料として作文が配布された。
 なぜ自立支援協議会で?と思ったが、作文を読んで理由がわかった。障がい理解と共生社会の実現について考察する内容だったからだ。

 帰宅ラッシュ時の駅の改札前で、行き先に迷って立ち止まる白杖を手にした4人の視覚障害者に、一緒にいた母親が声をかけて駅員に引き継いだ体験を振り返り、「物理的バリアが取り除かれても、心のバリアフリーが実現できなければ、周囲の無関心な反応は繰り返されてしまう。心のバリアフリーが実現すれば、他のどのようなバリアも乗り越えられる」と書かれている。
 その後に、小金井市には「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」があり、「差別を解消し、障害者と障がい者でないものとが分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら、地域の中で共に手を取り合い安心して暮らすことのできる社会をいう」と。条例が定めた共生社会の定義を紹介している。
 作文を書いた彼女は、「一人ひとりの意識と思いやりが社会を変える。困った人を見かけたら、ためらわず声をかけて手助けしよう」と強く思い、視覚障害の女性を見送った後、「思いやりのバトンがつながるといいね」との母の言葉を受け、彼女たちが家に着くまでの間、優しく手をさしのべる人が現れるよう祈って、文は結ばれている。

 地域自立支援協議会の皆さんが発案し、あまり動きが良いとは思えない行政と粘り強く議論して足掛け3年。都内では4例目の施行となる小金井市の条例が、素晴らしい文章力を備えた中学生の少女の心を通じてこのような形で全国に紹介されたのだ。他のどのようなバリアも乗り換えられる、心のバリアフリーの実現に近ずくため、また、少女の澄みきった感性を落胆させぬよう、少女が強く感じたその思いに応え、条例を活用する努力を惜しんではならないだろう。

障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例
第39回全国中学生人権作文コンテスト 主な入賞作品



2019年8月29日木曜日

上映会の主賓は重症心身障がい児

 次男に知的障がいがあると気づいて以来、長男の子ども時代は、次男を含めた家族で映画を見に行かなかった。その時代のお出かけは妻が長男を連れ、私は次男とドライブして休日を過ごすことが当たり前と思っていた。
 長男の映画鑑賞には、なぜか私が付き合い、ディズニー、スタジオジブリなど、様々な映画を長男と一緒に見てきたのだが、次男と一緒に映画を楽しむという発想はなかった。
 そんな私が昨日参加させていただいたのは、重度の肢体不自由児、医療的ケア児が周囲に気兼ねせず自由に鑑賞できる映画上映会だ。


 医療的ケア児の対応については、私自身が3月議会の一般質問で取上げたし、現在市議会に医療的ケア児のサポート体制拡充に対する陳情が提出され、厚生文教委員会で議論されている事もあり、個人的にも重症心身障がいや医療的ケア児の当事者保護者さんのお話を聞かせていただき、勉強したい思っていたところ、NPO法人UPTREE理事長阿久津さんに、障がい児、家族やきょうだいも気兼ねせずに楽しめる映画上映会企画があるとの話を聞き、参加させて頂いた。


  上映会を主催したのは東村山市のNPO法人Linoさん。代表は、娘さんの病気を機に、看護師免許を取得し、病院勤務の看護師の杉本ゆかりさん。当事者の母親だ。
 上映会4回目の上映は「トイストーリー4」。映画上映だけでなく、会場では阿久津さんによる家族写真撮影サービス、ポップコーンやジュースはスポンサーの(株)ケイアイ様から。様々なプレゼントが用意され、イオンシネマ総支配人の道又さんの細やかな気配りもあり、皆さんとてもリラックスして映画を楽しんでいる様子で、お手伝いをしているつもりのこちらまで嬉しくなるのが不思議だ。
 当事者、家族、きょうだい達にとっても夏休み最後の最高のプレゼントになったのではないだろうか。
 巨大ショッピングモールの映画館だから駐車場の心配は皆無。館内では床にマットを敷いて寝転んでも、楽しすぎて声が出たって、貸切だから大丈夫!呼吸器の電源もイオンさんが延長コードを用意してくれたのでOK。
 一緒に参加した家族の皆さんはお子さんの車イスの横で、これまたイオンさんが用意してくれたパイプ椅子に座って見鑑賞。パイプ椅子運びや車イス介助はスズキ他のボランティア男子、チケット受付やジュース受渡しは今回可愛いJKが担当。みなさんよく頑張りました。

 重度の障がい児家族が、無意識のうちに諦めてしまう映画鑑賞がこんなに楽しめるなんてスゴい! 
 決して力まず、笑顔で動いてたスタッフなど、驚きと感動が連続し、涙ウルウルの上映会で、またお手伝いしたいと思わせる貴重な体験をさせていただいた。
 

2019年8月5日月曜日

食べることに困難を抱えている子は、他にもアンバランスを抱えている


 8月2日(金)に東久留米市にある東京学芸大学附属特別支援学校を会場に開催された「発達障害と食の困難と発達支援」〜本人・保護者を交えて考える〜 に参加した。
 発達障がい児者当事者に多い感覚過敏が関係する食の艱難について、東京学芸大学高橋智先生と立命館大学の田部絢子先生からの解説、食の困難を抱える当事者2人と、当事者のお母様のお話を中心に、第2部では専門家と当事者を交えたパネルディスカッションが行われた。

 食べ物の好き嫌いは発達障がいのある、なしに関わらず誰にでもあるものだが、発達支援などの専門機関でも、障がいと食の困難さの関係についての理解不足はあること。好き嫌いは偏食ではないこと。食の困難について、その困難さが多様で、本来は個別的な対応が求められるものであることが分かった。
 食の困難さの支援は近年のニーズの高まりを受け、歯科医療に新たな考え方が浸透した結果、2018年から機能発達不全症として保険適用となり、地元小金井市にある日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックが口の発達支援センターKURIN(くりん)で摂食障害のサポートを始めている。


 食の困難を抱える子どもたちが成長する過程で、まず始めに子どもたちの前に立ちはだかるのが、保育、教育の場で行われる完食指導だ。特に就学前の発達にアンバランスのある子どもたちの場合は、本人も辛いのに辛さを言語化できず、また多くは辛いと感じていない、他者との感覚の違いがあることに気づいていないことが本人の辛さを助長するのだ。母親に安易に調理の工夫を求めることも母親を追い詰めるだけで、かえって親子の緊張を招いてしまうことが、当事者の母親の立場から語られた。
 「正しい食べ方や完食指導の前に、本人にプレッシャーを与えず、チャレンジを求めずにまず、本人の話しを聞くべきではないか」との田部先生のお話は、指導者たる学校の教員や保育所、幼稚園の教諭の皆さんには是非とも聞いていただきたい内容だった。行きすぎた完食指導は、当事者たる子どもたちにとっては虐待に等しく、心に深い傷を負わせてしまうことをもっと認識すべきであろう。このことは登壇した当事者が当時の行きすぎた指導について、はっきりと「あれは虐待だった」と話していたことの重さを受け止めるべきと感じた。
 「食の困難を抱えた子どもには他にもなんらかの困難を抱えている」という当事者の母の言葉も強く印象的で、専門的研究者のリードにより、食の困難について、当事者視点で知ることのできた大変貴重な機会だった。


 最後に当日の登壇者のひとりである菊間章紘(きくまあきひろ)さんが絵を描き、高橋智先生が監修した絵本「あっくんはたべられない」(食の困難と感覚過敏)を紹介したい。

 周囲のみんなと同じものが食べられなかった自分の気持ちを表現したもので、こうした感覚・体験を絵本にして、子どもの偏食は好き嫌いやわがまま、母親の調理方法、上手下手の問題ではないことを、絵本にして広く知らせることは、保育・教育に携わる関係者はもとより、食べることにアンバランスを抱える子どもたちにとっても、その意味は大きいのではないだろうか。



選択肢が用意されてこその合理的配慮

 6月1日に開会した市議会第2回定例会(6月議会)は、4日から一般質問が始まった。鈴木の質問 は4日の4番目。 4日13時からの動画内で18分49秒から登壇している。  今回の一般質問通告を行った議員は22人。ほとんどの議員が新型コロナウイルス感染症を何らかの形で取り...