2013年10月1日火曜日

感無量・2

本日10月1日から、社会福祉法人「雲柱社」の運営で始まる「きらり」。この施設のすべての始まりは、平成18年3月答申の児童福祉審議会でした。審議会への諮問は、当時公設公営のピノキオ幼児園の民間委託について諮問されたもので、学童保育、保育園と同時でした。ピノキオ部分の答申では、当時の状況では、民間委託のメリットを見いだすことはできないが、区画整理事業による施設移転の際には、施設のあり方を市民で広く議論していくべきとの答申でした。移転のための検討は、平成22年に施設保護者と職員を中心に新園舎建設検討委員会から始まりました。しかし区画整理のスケジュールを優先しなければならず、施設の基本構想を策定する前に施設の設計を終えなければならないというやりにくさ。こうした状況を乗り越え、当時の保護者は基本設計、実施設計と月2回の検討を2年間続けたのです。その後、施設の基本構想を固めるため市が立ち上げたプロジェクトチームでの検討に加え、市は、私たち障がい児の保護者たちが提唱していたた発達支援事業に係る意見交換会を、平成23年11月から25年3月まで、おおよそ月1回開催し、ここで出された様々な市民からの意見と要望から事業詳細計画を策定しました。これが、これからきらりで実施される事業の元になっています。
 意見交換会の中で市民から出された様々な要望は、涙と笑い、驚きや怒り、そして拍手あり、感動の連続でした。今日からスタートする「きらり」にはこんな物語があるのです。ピノキオ幼児園の名前は、通園部門に残ることになります。今後ピノキオは、複合施設の中の一部門という位置づけになるので、これまでは想像もしなかったようなことが起こるかも知れません。新しい施設には、土曜や日曜日の市民利用についての要望もありますし、施設が企画する講演会企画にも期待しています。これまでも大きなお力をいただいてきた地元学芸大との連携も含め、障がいの理解と啓発を進める拠点になってほしいと思います。子どもたちを取り巻く状況では、先月の自分の一般質問でも紹介しましたが、小金井市の小学校児童数は、特別な支援を受けている児童をのぞき4,861名。最新の文科省調査では、6.5%の児童に何らかの特別な支援が必要とされていまして、小金井では316名。すべて普通学級に在籍していることになります。また、重症心身といわれるお子さんで医療行為が必要な場合、現状では受け入れができないことも大きな課題です。
 この施設が、すべての子どもの育ちに寄り添っていくためには、このようにまだまだ果たすべき仕事は多くありますし、その役割は非常に大きいと思います。
 多くの障がい児保護者や当事者、子どもの育ちに思いを寄せる市民の皆さんと、事業の立ち上げに奔走した行政担当者の思いが詰まった「きらり」の始まりに、更なる期待を寄せる10月1日の朝です。


生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...