2014年8月1日金曜日

都立青峰学園 私たちは、パン屋さんを育てているのではなく、パンを作る「人」を育てています。


 7月18日、いろいろなご縁でつながった昭島・生活者ネットワークの大嶽貴恵市議からのお誘いで、青梅市にある特別支援学校の都立青峰学園を見学させていただきました。

校舎正面入口には学校が運営するカフェの看板もあります。
基本的に校舎内は段差フリー。廊下の幅も普通高校時代から拡幅されています。
以前は都立青梅東高校だった校舎を利用して、青梅・奥多摩方面を通学地域とする肢体不自由教育部門(小・中・高等部)と知的障がい教育部門(高等部就業技術課)を併置した特別支援学校で、開校は平成21年の新しい学校です。近年の知的障がい児の増加と肢体不自由校の通学区域の改善が目的です。
注目は校舎内の清潔さ。就業技術課のエコロジーサービスコースのビルクリーニング実習の成果でピカピカ。この美しさは感動的でした。
肢体不自由部門は知的発達の遅れがなく、大学進学を目指す教育課程から、知的障がい特別支援学校の各教科に替えた教育課程、自立活動指導を主とする課程、そして肢体不自由校ならではの訪問学級の4つに分かれています。これは他の肢体不自由校と同じで小学・中学、高等部まで。スクールバスは4台(大型2台、普通車ワゴンタイプ2台)運行です。
 知的障がい教育部門は、各学年1クラス10名で4クラス。軽度の知的障がいで、都内全域を通学区とし、働きたい、就職したいを希望する生徒が対象です。
 簡単に言うと、肢体不自由校に軽度の知的障がいの高等部を併置した特別支援学校ということになります。異なる障がいの児童生徒を、ひとつの学校で支援する考えは、特別支援教育の構想段階では理想の形とされたものです。
 従来の体育館スペースの半分をつぶして更衣室と食品コースで使用する厨房を設置しています。就業技術課の生徒には、社会人としての素養を身につけるために個人ロッカーとカギを与え、鏡で身だしなみを整えることも習慣付けています。
前室には更衣室があり、厨房には入口の粘着マットで汚れを落として入室します。

 まず始めに見せていただいたのが、食品コース。厨房前には食品衛生法上設置が義務づけされている前室があり、ここで手指の洗浄と白衣への着替えを済ませます。厨房で作るのはパン。ここで副校長先生が冒頭の言葉を話したのです。製パンにはプロフェッショナルを指導者にして製法を学ぶのですが、製パンの技術習得は目的ではなく、社会人として就労していくために必要な様々なルールや考え方を学ぶための手段であるということです。見学の最初の時点でインパクトの強い言葉をいただきました。理屈ではわかっているつもりでも人間づくりの大切さについて改めて考えさせられる言葉でした。これは学校の重要な教育理念のひとつと言えるでしょう。
 この日はちょうど夏休み前日の全校集会が開催されていました。是非見て欲しいということで集会も見学しましたが、就業技術課の生徒は全員が起立状態。これも将来の就業のための訓練ということです。そしてなんと小金井市在住の校長先生は視覚支援のために、話す内容をパワーポイントで映写しながらのお話で、興味深い取り組みと感じました。
 

 廊下からふと教室を見ると、教室前方の壁面に日の丸と東京都章が。噂には聞いていましたが、新設された特別支援学校には掲示されていると聞きました。他の都立高校でもあるのかな?うっかりして理由を聞きそびれてしまいました。
 就業技術課は、流通・サービス系列(エコロジーサービスとロジスティクスコース)と家政・福祉系列(食品コースと福祉コース)にの2系列4コース分類されています。 

 ロジスティクスコース教室は、受付カウンターがあり実際の宅配・運送業者と同様に作られ、営業スローガンも掲示され、実習用のフォークリフトまであります。
エコロジーサービス部門が管理する農場。ここで生産する花は実際に販売し、近隣地域の花壇の植栽の管理も行っています。

肢体不自由併置校なので、車イスのためのスロープが校舎を増築して設置されています。



家政・福祉系列は、主に製パンとビル清掃を行います。ここで作るパンは青峰学園の給食や校内の「のんびりカフェ」で提供されます。


のんびりカフェの誇り、保健所の営業許可。販売とカフェの営業を通じて接客の実際をまなんでいます。もともとは教室だったところを教員と生徒、地域の方の協力を得て改装したものだそうです。

 学校で作ったものは実際に販売し、生徒さんが接客を体験することで就労へ向けた実習を行うわけです。それぞれの部門ごとに営業目標を掲げ、目標達成に向けた努力をしているというお話しでした。
人気の部活動はパソコン。調理部も人気だとか。将来の生徒自身の自立に向けた訓練にもなるので、その意味では学校も力を入れているそうです。

 学校の清掃、教職員が使用するOA用品の仕分けと管理、食品製造と販売、農園芸品の育成と販売。すべての学習活動が、実際に販売につなげることで、生徒と教員そして職業指導員さんの指導を受けながら社会人としての立ち振る舞いと常識を指導している様子がわかります。就労先情報も校内の廊下に掲示して、生徒自身が選んで就職活動をするようにしていました。これも生徒の自主性を育てることを重視した結果です。副校長先生によると「就労をしっかり継続していくためには、詰め込みではなく生徒個人とのコミュニケーションを密接に図り、進路を見極めていく必要があり、そのためには1クラス10人という現在の規模が最適です」とのこと。生徒の個性に丁寧に向き合わないことには安定した就労の継続はあり得ないということなのです。ここが1学年40人の青峰学園と1学年100人の他のチャレンジスクールとの大きな違いです。青峰学園の就業技術課は知的障がい特別支援学校なので、発達障がい児は対象外です。障がい者の雇用についても「企業の障がい者雇用は身体障がい者だけに偏らず、もっと積極的な知的障がい者雇用を考えるべき」とも話されていました。社会人としての常識と自主性を育てて社会に送り出す教員の皆さんの熱い情熱が伝わります。「私たちは、パン屋さんを育てるのではなく、パンを作れる社会人を育てています」との言葉が強く印象に残りました。











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