2012年2月29日水曜日

一般質問のご報告


 2月28日から、小金井市議会は一般質問が始まっています。鈴木成夫の質問は本日1番手の10時からの1時間。以下に概要をご報告します。
1.小金井市の危機管理体制を問う(1)災害時に継続する事業を仕分けているか。
ア)地域防災計画の進捗はどうか
A.東日本大震災を踏まえ、国が「防災基本計画」を修正、都は本年11月ごろに
「東京都地域防災計画」の修正を予定している。市では昨年8月に開催した防災会議で対応を検討し、11月に策定予定の東京都地域防災計画都の整合性を確認し、しかるべき時期に修正する。
イ〉市政の事業継続計画(BCP)を
A.地域防災計画は災害予防から復旧・復興までの業務を総合的に示し、BCPは災害時に優先的に取り組む業務を抽出し、限られた状況下での対応策を事前に検討するもので、本市でも地域防災計画の修正時期をみながら策定したい。
(2)地域・市民に期待すること
ア)災害時要援護者支援の取り組みの現状・課題
A.支援を進めるためにモデル地区を設定し、貫井南町東自治会が名乗りを上げてくれた。話し合いを重ね説明会を2回開いた。説明会では「一刻も早く事業に取り組むべき」とのご意見を多数いただき、「自治会の会員外でも地域の人は地域が支援する」とお約束をいただき、平成24年1月12日に東自治会と協定を締結した。東自治会地区の対象者は47名だが、個別に訪問し、聞き取りの結果、自治会への情報提供を希望した方は13名いた。課題としては、関係機関で共有する援護対象者の情報をさらに広げて共有するための調整が必要なこと。そして、現在は、ノーマライゼーションの社会状況が充分に熟せずに精神障がいの方が対象外になっていることで、支援が可能になるよう関係機関と意見交換しなければならない。
(提案)47-13=34名の支援に救急医療情報キットを活用しないか?
キットは要援護者の個別支援プランと共通する部分多いので、災害時の救命活動には有効と考える。今後消防署、医療機関との評価、モデル地区での活用を検討したい。
イ)気になる避難所運営
A.2月24日に開催された防災講習会で避難所運営マニュアルの素案を示した。素案へのご意見を自主防災会の皆さんからいただきたい。
(提案)マニュアルに対する意見は個別でなく機会を設け、互いに意見交換してすり合わせ出来ないか。
A.自主防災会連絡会などの機会にできるか検討する。
(3)被災地との関わり
ア)「小金井ドリームチーム」のような市民参加の取り組み支援を。先週大船渡市を視察した市長の感想は?
A.(市長)被災地を忘れないためにどうすればいいのか。様々なご意見をいただきながら検討したい。
イ)社会福祉協議会が主体となっておこなう取り組みが実現しないのはなぜか。
A.(市長)社協とは直接このことは話していないが、協議したいと思う。
2.発達支援事業が「地域における支援と連携の核」となるために、今必要なこと
ア)市民による意見交換は進んでいるか
A.意見交換会は、特別支援ネットワーク協議会の委員さんに自由参加の市民を加えた意見交換会を5回開催し、様々なご意見をいただいている。
イ)現状で指摘されている課題は何か
A.途切れない支援のためにどうできるか。様々な機関との連携についてのご意見をいただいている。
(2)生涯発達支援のために担当部署を創設しないか
A.業務は指定管理者に委託する考えで、指定管理者がおこなう業務の中での連携を考えている。担当部署の設置は考えていない。
(提案・要望)立川市で母が倒れ、4歳の知的障がいのお子さんが衰弱したニュースがあった。立川市では11年1月に我が子の障がいを苦にした母親が同じく4歳のお子さんを殺害してしまう事件があった。立川市ではこれを教訓に子ども家庭支援センターの移設に伴い「発達支援係」と「特別支援教育課」の新設を決めた。小金井市でもこのような悲劇を出さないためには、他市にさきがけたとり組みをすべきではないのか。今後も慎重に検討して欲しい。

質問と答弁は以上のような感じだったでしょうか。正確な記録ではありませんので、正式には議事録の公開を待つことになりますが、ユーストリーム中継動画が再生できるので、こちらも見てみてください。
http://www.ustream.tv/user/koganeishigikai

2012年2月27日月曜日

障がい児の親であるということ


 悲しい事件が起きてしまいました。立川市で亡くなって2カ月後に発見された母と子どものニュースです。その前にはさいたま市で親子3人が餓死していたニュースもあったわけですが、今回は私にとっては人ごとと思えない、つらく切ないニュースでした。母親はくも膜下出血、4歳の男の子は衰弱による死亡とのことでした。この男の子には知的障がいがあり、自力で食事が出来なかったために衰弱したとの報道です。母子は、障がい児福祉手当を受給、紙おむつの支給も受けていて、何度かケースワーカーも訪問したが防げなかったという事件です。
 ですが腑に落ちないのは、男の子は23年4月には保育園に入園手続きをしたがキャンセルしていたこと、それ以前にも障がい児の療育施設との接点があったことがわかったからです。障がい児として行政が一度はフォローしたものを、保育園に入園しなかったことで全く支援が切れてしまうのだろうか、ということです。
 詳しい原因は、もちろん警察など関係機関の捜査の結果を待たなければいけませんが、一刻も早い原因の調査結果を知りたいと思いますね。これは。
 今小金井市では子どもの発達支援施設の建設検討が進んでいますが、同時に施設でおこなう業務の検討も市民参加で進んでいます。子どもたちの支援をいかに途切れなく継続できるかについての意見が多く寄せられ、一貫した支援を実現するためにはどうすればいいのかの議論があります。また、そのためには発達支援の専門部署を作るべきという意見が専門家でもある学芸大の先生の意見も出ています。途切れない支援ということは、行政機関が市民の側へ踏み出し、いわば、ご用はありませんか?と個人に寄り添うわなければいけないと、つくづく思い知らされる出来事です。
 ご存知ですか?障がい児の親としては「我が子より1日でもいいから長生きしたい。子どもを見送ってから死にたい」という願いがあることを。
 立川市では昨年の1月にも、母親が発達障がいのある長男を絞殺してしまう事件があったこともあり、再発を防ごうと市役所の旧庁舎に子ども家庭支援センターを移し、「発達支援係」を新設し相談体制の充実を目指すということです。
 さて、何とも言えない悲しみと切なさをかかえた鈴木成夫の一般質問は2月28日の午前10時からおこなわれる予定です。支援や相談というのは各課がばらばらにおこなっていては子ども中心の支援が出来ないということが小金井市でも言われていて、そのためには主体となって生涯にわたる支援の実現のために専門担当部署が必要である、という学芸大学の高橋教授の主張に賛同し、「生涯発達支援課」の創設と専門コーディネーターを施設側で確保することなどを提案しつつ、現状の課題、今後の見通しなど質問する予定です。

日曜議会終わりました


 2月20日(月)に市議会定例会が始まるまでの間、といっても2月9日まで市議会は市民交流センター取得関連議案を審査する臨時議会が開かれていたためにわずかな日数ですが、議会外の様々な行事に参加し、多忙ですが、充実した毎日です。中でも小金井市の子どもの発達を考える市民の皆さんとの意見交換や見学に参加させていただいていることが、とても勉強になっています。昨日26日は日曜議会で、市長の市政方針に対する各会派の代表質問があり、私は市長が提唱する「子ども元気プロジェクト」について質問しました。稲葉市長は以前から「子どもが元気に育つまちは高齢者も安心して暮らせるまち」ということを言っていましたが、大枠ではこれを継承するもので、基本構想である小金井しあわせプラン、のびゆくこどもプランに沿った形で、市民の意見を伺い尊重し、施策を進めたいという答弁だったかなと思います。しかし、市の財政はますます厳しくなり、今後はこれまで手付かずとなっている学童保育、保育園、ピノキオなどの委託に踏み込むことになる以上、これまでとは違う委託の形の研究を要望する中で、武蔵野市が「武蔵野市子ども協会」を公益財団法人として設立し、公立保育園の移管先として受託している事など、先進市の事例の研究も怠りなく進めてほしいという要望と、千葉県流山市の保育園の送迎ステーションを駅前に設置し、駅前から市内の各園に送迎している取り組みを紹介し提案しました。小金井市でも、このような工夫を積極的に取り入れて、子育て世代の保護者が子育ての夢を抱けるような施策提案が出来る自治体に成長して欲しいと思います。

2012年2月19日日曜日

報道の不思議


 2月20日から、市議会は平成24年第1回市議会定例会は開催されますが、2月17日の朝日新聞武蔵野版に小金井市の可燃ごみ処理の平成24年4月以降の見通しについての記事が掲載されました。小金井市の可燃ごみを広域支援により、最も多く引き受けていただいている多摩川衛生組合(稲城、狛江、府中、国立市で構成)が、平成24年4月以降も、年間8、000tの受け入れ契約を締結いただける見込み、との記事です。これは、14日に多摩川衛生組合で開かれた組合議会全員協議会に小金井市長が出席し、会議の冒頭で受け入れを要請する発言を特に認めていただいたことが発端で、これを一番早く報じたのは翌日15日の読売新聞朝刊で、多摩川衛生組合が小金井市の可燃ごみの受け入れ承認の方向で検討していることを報じました。小金井市にすれば特ダネ記事です。翌16日に後追いの形で数社が報じましたが、朝日新聞がこの記事を報じたのは17日になってから。朝日の記事は、16日に開かれた小金井市の記者会見の報告という形をとっていて、多摩川衛生組合に8,000tお願いした経過と、残り5,000tの処理を確実にするための努力と根本的な解決策について、「12年度中には実現可能な方策を示す」との市長談話が紹介された記事です。新聞を複数購読する方は普通あまりいらっしゃらないので、報道の違いを感毎日配られるので、このような違いに気づく事があります。私は報道の自由は尊重しますし、取り上げた記事の内容をどうこう言う立場ではありません。でも、今回なぜ朝日新聞の報道がが遅かったのか不思議に感じています。
 それから、もうひとつ。この記事の下に「保育園と幼児園、園舎一つに」という記事。東小金井駅北口区画整理事業に伴い移転する「市立けやき保育園」と、併設されている「ピノキオ幼児園」が移転して新園舎建設予算が4億5500万円計上されたという記事でなのですが、記事を読まれた方のどれだけが「ピノキオ幼児園」が何をしている施設なのか理解できるでしょうか。「幼児園?幼稚園の間違いではないのか?」と感じる方もいたはず。ピノキオは「就学前の障がい児通所訓練施設」ということを補足説明して欲しかった。そして、小金井市の新規事業として立ち上げる子どもの発達支援業務が入る施設であること。建設予算は全体では9億8千万超で、平成24、25年にまたがっておこなう事業であることを。(これは専門的には「債務負担行為」というのです)もちろん記事に間違いは1か所もありません。掲載スペースのこともあると思いますが、スイマセン。あえて申し上げるならば説明不足で不親切な印象です。もう少し丁寧に報じてほしいと思います。朝日シンブンはどのような取材をしているのでしょうか。
 この件で思いだしますよ。朝日新聞ご出身の佐藤前市長辞職を一番早く、特ダネとして報じたのが朝日新聞だったなあと。佐藤前市長時代は、ほとんど取材に見えなかった朝日さんが、なぜか一番早く「佐藤市長辞職か?」と報じ、これに反応した市議が「ごみより民主主義、市役所を占拠しよう」とツイッターで発信したキッカケとなった記事のこと。前市長就任以降、多摩川衛生組合以外から追加支援がいただけずに混乱が続いていた時期にあまり取材にお見えにならず、この時期の行政や市議会の努力、前市長を支援し、選挙公約の協議に関わった市議が、その責任を認めて謝罪したこともあまり世間一般お知らせしていただけなかったことを
思いだしてしまいました。

2012年2月14日火曜日

市民交流センター取得議案可決です


 報告が遅れましたが、市議会臨時会に上程されていた市民交流センター取得関連議案5本が可決しました。
 副市長の選任に関する議案も認定となり、臨時会は2月9日に閉会となりました。新しい副市長は、これまで企画財政部長を務めてきた上原秀則氏が選任されました。
 交流センター建物は、昨年10月に権利変換計画を変更し、1筆3棟での登記が12月14日に完了しています。
 残された課題は、建物周囲とフェスティバルコート敷地の共有部分の、権利者4者による管理規約の合意です。しかし困ったことに、臨時会で示された議案には管理規約案が公表されませんでした。一般地権者が、交渉中は規約案を公開しては困るとの強い意向があったからです。確かに交渉には相手があるわけですから、相手の意向を尊重することが筋なのでしょうが、それでは私たち市議会が、市民の皆さんに対して採決に至る過程と、その根拠をお示し出来ないわけで、市議会が市民への説明責任を果たせません。 
 最終的に市長は、規約案を議会に示す決断をしました。管理規約案には、市が従前から求めていた交流センターの荷さばき駐車場の専用使用は認められていますが、建物周囲2メートルの管理を小金井市に求め、交流センターと食品物販が入るビルとの間にあるスペースを一般地権者所有のテナント従業員の駐輪場として使うこと(駐輪場の出入りには交流センター北側の入り口を使用することが想定されていました)フェスティバルコートの一部に一般地権者の使用専用スペースを設定し、ここでテント等を設営し屋台などでの営業を認めるというもので、この3つの条件と荷さばき駐車場の専用使用とを交換条件にしている内容です。敷地と建物には一般権利者の権利が含まれていることは間違いありませんが、市民の公有財産でもあるフェスティバルコートで、一般地権者が収益を上げること、そのためにフェスティバルコートを区分する合理性に欠けると感じました。
 しかし、一般地権者は、管理規約を小金井市が議会に公開したことに対して、交渉の信義則に反する行為として激しく反発し、規約案にある荷さばき駐車場の専用使用自体も白紙に戻すことなどを市議会に対して表明しました。このような激しい動きの中、議会ジャックと言ったら言い過ぎでしょうが、ひとりの議員が長時間質疑を続けるといたことも含め、厳しい議論の応酬がありました。そして、時間的制約から、通常おこなう委員会付託を省略し、採決を求める動議が議案審査が終わるごとに繰り返されるという後味の悪いものでした。 結果、連日深夜議会となり、長時間の審議の末、2月9日最終日ににすべての議案が賛成多数で可決されました。賛成=自民、公明、民主・社民、改革連合=13。反対=みどり・市民ネット、共産=9 (合計22となるが議長は採決に加わらないため)
 現在合意できていない荷さばき駐車場とフェスティバルコートの管理規約の問題は、引き続き合意に向けた交渉について、URに対し市議会全会一致で、URが管理規約成立まで責任を果たすよう求める決議を提出しました。取得された市民交流センターは、3月から、毎週月・火の2日間を予約受付集中日として設定し、4月以降の予約受付が始まることになります。

2012年2月2日木曜日

南三陸町被災地支援ツアー(その1)

1月27日夜から29日朝にかけて、小金井市の消防団員が発起人となって参加者を募った被災地支援ボランティアに参加してきました。

往復が夜行となる弾丸ツアーです。往路の東北道国見SAは雪。冬本番の厳しい行程です。


途中、時間調整と朝食休憩に立ち寄った道の駅「上品の郷」。ここもうっすらと雪化粧してます。

朝の陽ざしの中、外には厳しい情景が広がっています。

南三陸町の防災対策庁舎前にて。参加者全員で黙とうをささげ、線香を手向けて犠牲になった方々のご冥福をお祈りしました。

活動場所へ移動中。周囲には住宅の基礎部分が残っっているのみ。すでにあらかたの瓦礫は撤去されているのですが、すさまじい津波の力を感じる場面でした。しかし、キミのヘルメット目立つねえ。。

活動場所は、長清水(ながしず)。小さな湾に面した集落が「あった」場所です。活動前のミーティングで注意と説明を受けているところです。ご覧のように少し高い場所には被害を免れた住宅があります。


振り返って海側。津波はこのように防波堤のない部分から侵入し、岸壁と道路を破壊したのです。

集落の鎮守さまでしょうか。鳥居が残っていますが、その上にあるべき社(やしろ)がありません。


スコップにネコ(一輪車)ツルハシに大ハンマー・・・と、ガテン系ツールが大活躍。しかし地面は凍結しているので、瓦礫は容易に掘りだせません。
(その2に続きます)

生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...