2011年12月4日日曜日

子どもの発達支援を考えるつどい

11月13日(日)に開催された「子どもの発達支援を考えるつどいin小金井」のご報告を・・・。
 子どもの発達というと、母子手帳を貰った母親が、子どもの体重や身長の数字の変化に一喜一憂しながら我が子の成長を実感していくという身体的な発達と、心の発達、精神的な成長という側面があります。母子保健、子育て支援という自治体の仕事であり、社会的にも重要な施策のひとつとなっています。近年になり子育ての現場では、他の子どもとどこか違う、集団になじみにくく、独特のこだわりを持っている子どもたちの存在の増加が報告されています。彼らに「発達障がい」というラベルを貼ってひとくくりにしてしまうことには抵抗を感じるところもありますが、大多数の子どもとは違った支援が必要であることには異存がありません。
 小金井市で言うと、就学前の障がい児のための通所訓練施設である「ピノキオ幼児園」に関わることなく、保育園や幼稚園時代を普通に過ごして小学校に入学したものの、学校の集団生活の中で一種の「暮らしにくさ」を感じる子どもの数が増えているということになります。
 これは、私が委員をしていたH15年~H18年の児童福祉審議会時代から感じていたことで、もちろん専門家の委員の方の意見でもありました。現在市では、東小金井駅北口の区画整理事業により移転するけやき保育園と併設のピノキオ幼児園の新園舎の検討が進んだ結果、実施設計が終わり、後は建設工事を待つばかりといった状況です。設計が終わったということは、施設のレイアウトは決まったことになり、後はそれぞれの部屋でどのような業務を実施するのか、ピノキオでこれまでおこなってきた業務はどうなるのか、先に述べたような子どもたちの支援を具体的にどうしていくのかを決めなければいけないわけですが、これがなかなか進みません。やっかいな仕事だとは思うのですが、それにしても取り組みが遅れているのが小金井市の現状です。
 現在子育て真っ最中の保護者の皆さんのニーズの把握も、縦割り行政の弱点丸出しで、母子保健、子育て支援、保育、学校教育というそれぞれの「箱の中」に切り分けられてしまっていて、子どもを中心とした施策にはなっていません。行政がおこなうべきニーズ集約も遅れていることは指摘せざるを得ません。
 けやき・ピノキオの新園舎での開園は平成25年4月とされています。建設スケジュールを考えるとこれらの問題の検討に残っている時間はあとわずかで、あと1年ありません。来年の9月中には決まらないとマズいといった状況なのです。
 行政の取り組みが遅いなら自分たちでやろうと考えた市民の皆さんと、今年の2月から近隣の発達支援センターの見学やら勉強会を重ね、調査結果を市民と行政含めた関係者の皆さんと共有する取り組みの一環として11月13日に清瀬市にある子どもの発達支援・交流センター「とことこ」の山﨑センター長を講師にお招きし、清瀬の取り組みについての講演と、小金井市の市民ニーズ集約の調査結果報告をおこないました。

 講演会の告知、市民掲示板へのチラシ貼り出し、当日の構成から会場の設営まですべて、講演会の趣旨に賛同した市民の手作りで準備してきました。当日の会場前の準備の様子です。

開会が近づき徐々に参加者が増えていき・・・

講演が始まると会場に用意した椅子が足らなくなるほどの超満員に。

その後におこなわれた質疑応答に先立ち、当日参加してくれた小金井市の担当部課長をご紹介し、その中で参加した市民による意見交換がおこなわれました。
普通学級に通う子どもの保護者から、肢体不自由児保護者までの幅広い参加を呼び掛けた成果が当日の意見集約と調査資料に反映されていました。
今後、多くの市民の関心を集めたこの市民の取り組みをどのよう継続していくか、市民協働、公民連携のモデルとしても注目し、この問題に関わっている市民の皆さんと一緒になって支援をしたいと考えています。

生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...