住民投票条例について(市議会臨時会のご報告)

フェスティバルコートより望んだ再開発予定地。私たち市議会は、低未利用地が駅前に 残されている理由についてもしっかりと検証し、この地域にある可能性と市民が享受できる利益について、今後も考えていく必要があると考えています。

 議案第63号 武蔵小金井駅南口第2地区市街地再開発事業係る都市計画案及び、市費の支出への賛否を問う住民投票条例案は、10月6日に招集された市議会臨時会で審査され、当初10月14日までの予定を29日まで延長し、最終日のこの日も議論が深夜にまで及び、議決は翌日30日の未明、午前1時過ぎに採決となり、本議案は反対多数で否決されました。
 私の所属する会派、小金井市議会民主党所属の鈴木しげおは、岸田正義市議とともに本条例提案には反対しました。その理由について、ここで述べておきたいと思います。
 本事業は昭和40年代から、地元市民の皆さんを中心に協議され、当初は南口第1地区・第2地区一体で検討されたものでしたが、財政の平準化のために時期をずらし、第1地区を先行して整備した経過があります。

第1地区の現状は、皆さんすでにご存じのとおりで、特に小金井市の「坂下」と言われる南部地域の市民にとって、路線バスやココバス、タクシーなどの公共交通が、駅前の交通広場に直接乗り入れ、向上した利便性とバリアフリー化は、高齢化が進む小金井市に大きな利益をもたらしていることは周知の事実です。この事業は、第1地区のみならず、第2地区地権者の皆さんの多大なご協力のもとで実現しました。
今後、残された第2地区の再開発で、新たな住民のコミュニティが誕生することで、駅南側の地域コミュニティ再生のモデルになる可能性を期待しています。
また、費用便益の検討についても、区域内だけでなく、区域外にも大きな効果が予測され、投資した補助金は、比較的短期間で回収できる見込みとの市の考えも示されています。厳しい財政状況が続く小金井市だからこそ、このままではいけません。
今こそ計画的都市基盤整備を進め、街の魅力や価値を向上させることが必要です。現在の第2地区は、駅前の好立地にも関わらず、低未利用地がほとんどで、木造家屋が多く、昭和56年以前の旧耐震建築物が約6割との調査があります。狭隘道路も多く、緊急車両の通行と、火災などの災害発生時に、消防車両の消火栓などへの水利部署が著しく困難な、防災上の課題が大きい地区となっています。このような課題が多く残っている原因の一つが、都市計画決定の遅れであることを、私たちは十分に考慮し、早急に整備に取り掛かるべきです。
この事業は、地元地権者の皆さんが、駅前に立地する地区としてのあり方について検討し、小金井市民全体の利益に資する事業として行うものです。権利者の皆さんが、自らの権利を新たな建物に変換し、全体の事業費ねん出のために保留床の売却を行う事業です。つまり地権者の皆さんが、自らの資産を公共性・公益性に照らして都市計画を変更し、資産活用するという当然の権利に基づいて行われる事業です。
私たちは、市民が施策について市民の意思を明らかにするための住民投票の権利は尊重する立場です。そして、小金井市では市民参加の手続きのひとつとして市民参加条例第16条において市民投票制度を設けています。これは、議員提案によって全会一致で可決し設置した小金井市のルールです。
しかしながら、本条例案は地方自治法第74条に根拠を置くものであり、あえて市のルールである市民参加条例の市民投票制度ではなく直接請求を用いたことは、私たち市議会に、その判断が委ねられたと受け止めています。よって、この問題は住民投票ではなく、市民代表である市議会が判断し、将来への責任を果たすべきです。
本事業の施工者である準備組合には、景観・ビル風・日影・電波障害・地下水など、周辺環境への影響調査の検討と、配慮の考え方を、周辺および市民に広く告知し、ていねいな説明を行っていただくことを改めて要望します。

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