2012年9月25日火曜日

雨の降る朝に

 
 残暑が厳しかった9月も、彼岸に入った途端、雨と共に、秋の空気に入れ替わった感があります。そんな秋の夕暮れの9月21日。議会事務局から情報提供として、母子とみられる二人の遺体が市内で発見されたことを伝える1枚のファックスが届きました。淡々と事実のみを告げる内容で、詳細はわかりません。
 その日の夕方から夜にかけて、地域ニュースとしてテレビ報道があり、翌朝の新聞では地域面で報道され、次第に詳細が明らかになってきました。母子は生活保護を受給し簡易宿泊施設に宿泊していたこと。亡くなった原因は、状況から見て無理心中の可能性が高いことを各社が伝えていますが、1社だけが娘さんの障がいに対する悩みが原因と伝えています。娘さんに何らかの障がいがあるということは、市内で何らかの支援を受けている可能性が高いわけで、娘さんが所属していた場所の子どもたちや保護者の動揺が気がかりです。私の知る範囲では、行政の支援が途切れていたこともありませんでしたし、保護者間のやり取りもあったと聞いています。しかし事件が起きてしまった今、このような悲しい出来事を二度と繰り返さぬために、私たちは何をすべきかを考えなければいけません。
 6月30日に行われた「発達障がいと地域連携」講演会にこの方も来場し、意見交換・質疑応答の時に「自分は、娘の障がいの支援を受けている実感をなかなか持てないでいる」といった内容を涙ながらに発言していらっしゃったのではないかと記憶しています。生活保護受給世帯であることで、行政の一定の支援が届いていたわけですが、このお二人が簡易宿泊所にお住まいであることは、その時は知る由もありません。
 マスコミ報道が先行し、事件の詳細は私たちの知るところとなりましたが、行政の立場からは、生活保護を受けていること自体が個人情報で明らかに出来ず、こちらから見ると隠されてしまっているわけです。それを理由に身元も明らかにされなかった場合、お二人のこれからはどうなるのでしょうか。その行く末を考えると胸がつぶれる思いです。
 そして、学校で一緒に生活していた子どもたちに、娘さんが突然いなくなったことをどう説明するのでしょう。それとも、まさか彼らには説明の必要はないということですかね?
 今後、市が保護者や子どもたちの動揺にどうに対応するのか。小金井市の福祉と学校教育の真価が問われています。今後の対応に注目したいと思います。
 つらい出来事です。謹んでお二人のご冥福をお祈りいたします。

 

生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

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